家庭教師ファースト教育コラム音楽・楽器

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ピアノの習い事のメリット9選〜何歳から始めるのが良い?〜

  • 音楽・楽器
  • 2023.12.04
  • 現役音大生ライター Y.A

長年、習い事の定番として人気の高いピアノ。ピアノは多くの人にとって非常に身近な楽器ですし、習うことのできる教室も他の楽器の教室に比べて数が多いことから、比較的気軽に始めることができます。近年では大人になってから習い始める方も増えているようですね。

では、一体何歳から始めるのがベストなのでしょうか?

本記事ではピアノの習い事の9つのメリットから習い始める年代別のメリットまで、現役音大生が詳しく紹介していきます。

なお、家庭教師ファーストでは音楽の家庭教師を紹介しております。ピアノを習いたい、という方は是非ご利用くださいね。

ピアノを習うことのメリット9つ

ピアノを習うことのメリット9つ

集中力が養われる

ピアノで一つの曲を弾けるようになるまでには、その曲の長さ以上に膨大な練習量がかかります。楽譜を読む時間、実際に音に出してみる時間、繰り返し何度も弾いて体になじませる時間、音楽的な細かい表現をつけて仕上げていく時間・・・。ざっと挙げてみただけでもたくさんの段階があることが分かりますよね。初めて弾く曲を練習し始める瞬間は、とてもワクワクすると同時に、完成するまでの道のりを思うと気が遠くなるものです。

音大でピアノを専攻している学生やプロのピアニストともなると、一日になんと10時間近く練習することも当たり前なのです。これは極端な例ですが、しかし一定の水準まで演奏技術を上げるには、練習にかなりの時間をかける必要があることは事実です。彼らは小さなころから日常的に長時間の練習を行う習慣がついているため、集中力や忍耐力が定着しており、セルフ・コントロールがうまくできるのです。

実は一日にこれだけたくさん練習することが可能なのは、ピアノという楽器だからこそなのです。例えば声楽の場合。長時間の練習は喉を壊す原因となりますから、せいぜい一日2時間くらいが上限でしょう(喉に負荷がかかりすぎない適正な量としては)。また管楽器であれば身体や唇などの疲労がきてしまうと、それ以上練習してもあまり意味がなくなってしまうので、3~4時間以内がベストです。

しかしピアノという楽器は、比較的連続して練習できる時間が長いのです。ただ、当然のことながら人間が持続的に集中力を発揮できる時間はある程度限られていますので、途中で何度も休憩をはさみながらするのが上達のための近道です。弾く時間だけでなく、楽譜をよく読み込んだり、曲全体の組み立て方を考えたりする時間をつくるのもよさそうです。

こうして養われた集中力は、音楽だけでなく勉強やスポーツなど様々なことに役立つでしょう。特に若いうちから集中する習慣を身に付けておくことで、その後の人生で活かせる場面はたくさんありますよ!

脳に良い影響を与える

ピアノを弾くことで脳に及ぼされる良い影響はたくさんあります。例えば、ピアノを習うと学力が上がるという話はよく聞きますよね。必ず上がるとは言い切れないのですが、たしかに難関大学に合格するような子供たちがピアノを習っている(いた)確率はとても高いのです。逆にピアニストたちを見てみても、頭脳明晰で勉強もできる人が多いように感じます。

 学力だけでなく、記憶力や問題解決能力、社交性や自己統制能力など、脳に関する幅広い能力が養われます。たった一つの習い事をするだけでこんなにも多くの好影響が得られるなんて、一石二鳥どころではないお得感ですよね。

これらはピアノならではのメリットであり、他の楽器では決して得られないものなのです。それは、左右の手で違う動きを同時にしなければならないというピアノ演奏の特性に由来しています。また、ピアノの楽曲は他の楽器のための曲よりもずっと音数が多いので、楽譜を見て脳内で処理し、実際に音を鳴らすというプロセスの難易度が高いです。

こうやって説明されると「難しそうだな・・・」と思われる方もいるかもしれません。ですが、そこまで心配する必要はありません。始めは慣れなくてもどかしいかもしれませんが、ゆっくりとしたテンポから根気強く練習するうちに、誰でもらくらく両手を動かせるようになります。そして不思議なことにほとんどの人が、左右バラバラだと意識しなくても普通に弾けるようになるのです。

学校での音楽の授業で役に立つ

学校での音楽の授業で役に立つ

小学校や中学校の音楽の授業は、音楽経験のある人にとっては非常に楽しいものでしょうが、楽譜が読めない、音が取れない、演奏できる楽器がない・・・という人にとっては苦痛な時間かもしれませんね。皆さんの子供のころはどうだったでしょうか。

 ある程度早いうちからしっかりピアノを習っておけば、少なくとも学校の授業で困ることはありません。楽譜が読めること、ピアノが弾けることはもちろんですが、ピアノを習うとソルフェージュ能力(音程感覚や歌心、リズム感覚といった音楽の基礎能力)が総合的に高まりますので、歌や楽器を演奏するときにも能力を発揮できるのではないでしょうか。

学校行事においても、ピアニストとしての活躍の場がたくさんあると思います。筆者自身が過去に経験したものを挙げてみると、合唱コンクールの伴奏(私の通っていた中学校では「最優秀伴奏者賞」なるものがあったほどには重要でした)、音楽劇の伴奏、卒業式や入学式での伴奏などなど・・・。特に日本の学校は合唱が盛んなところが多いですので、ピアノが弾けると重宝されるという感じはかなりあります。

このように、実は学校生活には自分のピアノ演奏を大勢の人々に聞いてもらう絶好の機会がたくさんあるのです。学校の友人たちに自分の演奏を褒めてもらえたときの喜びは計り知れないほど大きいものです。授業でも行事でも、ピアノが弾けるということはかなりのアピールポイントになること間違いなしでしょう。

想像力や感性が育まれる

ピアノを弾くことで、日常のちょっとした出来事や風景にも感動を覚えるようになったり、五感が敏感に研ぎ澄まされやすくなったりします。これはピアノを長く続ければ続けるほど実感しやすくなることではないかと思います。では具体的にどう演奏とつながってくるのでしょうか?

ピアノ演奏においては特に指の感覚が重要になってきます。指の重みや鍵盤に乗せる角度、押すスピードなどのささいな違いで、鳴る音が大きく変わってくるのです。音色を思い通りにコントロールするには指が器用に動かせることはもちろん重要なのですが、実はそれと同じくらいイメージが重要になります。「ささやくように」「足を引きずって歩くように」「針で突き刺すように」などと音に対する具体的なイメージを持つことで、よりコントロールしやすくなるのです。

こういったイメージは、日常における感動の種類が多ければ多いほど浮かびやすいでしょう。出せる音色の幅は想像力・感性と比例して豊かになっていくのではないかと思います。ピアノを練習する際に音楽の中だけに閉じこもらず、周りの世界をじっくり見渡してみるとより良い音楽作りにつながるかもしれませんね。この世界は、あなたが思うより美しいものにあふれているかもしれませんよ!

人前で何かをすることや緊張に慣れる

人前で何かをすることや緊張に慣れる

これは人によるかもしれませんが(というのも、私は音大生でありながら未だに極度のあがり症に悩まされていますので・・・笑)、人前で何かを披露したり、ここぞという大切な場面でのメンタルコントロールができるようになるのもメリットの一つです。

大勢のお客さんが聴いている中で、舞台上でピアノを弾くことはとてつもない心労を伴うものです。これは聴いている側には絶対に理解しえない悩みだと思います。失敗したらどうしよう、暗譜が飛んだら、演奏が止まってしまったらどうしよう・・・などという心配はつきものです。まれに全く緊張しないタイプの方もいらっしゃるようですが、特に初心者だと私のようにあがり症に悩まされている方がほとんどでしょう。

特にピアノ演奏は身体運動であり、身体の中でも繊細な部分である指を使うので、そのときの精神状態が直接的に影響します。しかし、緊張とうまく付き合っていけるようになるには、とにかく場数を踏むしかありません。何度も何度も緊張を味わううちに、緊張したときの自分の傾向や落ち着かせるための方法などがわかってくるでしょう。もしくは、大勢の人の前に出ること自体に慣れてしまい、あまり緊張しなくなるかもしれませんね。

このように経験を積むうちに身についたメンタルコントロール力は、あらゆる場面で必ず役に立ちます。特に、物怖じしない小さなころから舞台慣れしておくとあまり苦しまずに済むかもしれませんね。大人の方でも、慣れるまでがもどかしい期間ではありますが、恐れずに何度も本番を経験していけば、だんだんと本番でもベストの状態で演奏できるようになるはずです。諦めずにがんばりましょう。

豊かな表現力が身につく

より良い演奏をするためには、表現力を磨くことが必要不可欠です。一口に「表現」と言っても、自分の内面をさらけ出す自己表現であったり、何か具体的な事象を思い起こさせるような表現であったりしますよね。音楽演奏をしていると、様々な表現力が身につきます。

ほかの芸術分野においても「表現すること」は本質的な問題ですが、音楽については特殊な性質があると思っています。なぜなら音楽(とりわけクラシック音楽)は楽譜に書かれたことを演奏によって「再現」して初めて、私たちの目の前に現れるからです。つまり、演奏者は楽譜を読み取ってそこから何かを表現しなければならないのです。

これが、同じ楽曲でも演奏者によって全く異なる所以です。だからこそ音楽は面白いのですし、やりがいがあるのです。楽譜を見て感じたことをもとにして自分だけの作品に仕上げていくうちに、自ずと表現力がついていきます。しかもありがたいことに、ピアノの場合は表現を深めるレベルに達するまでの期間が割と短く、初心者のうちから表現することの楽しみを味わえますので、かなりおすすめです。

こうして培われた表現力は、音楽以外の分野や日常生活でも役に立ちます。例えばスピーチやプレゼンをする際に、どうやったら言いたいことが効果的に相手に伝わるかを無意識に考えられるようになるでしょう。音楽においても表現とは何でもかんでも許容されるものではなく、独りよがりの表現や相手を不快にさせるような表現はよくありません。適切な音(言葉)を選んで相手に届けられるようになる必要があるのです。

音楽・音色によって癒やされる

人生が豊かで楽しくなる

音楽に癒やしの効果があるのは今やよく知られた話です。私たちが日常的に音楽を聴いて楽しんでいるのは、知らず知らずのうちに音楽の癒やし効果を求めているからかもしれませんね。音楽を聴いてホッとしたり、泣いたり、ワクワクしたりする時間は至福のときです。

音楽療法という健康法があるくらいですから、その効果は科学的な観点から見ても興味深いものなのでしょう。音楽療法とは、音楽を鑑賞・演奏することで心と身体のリハビリテーションを行うことです。病気などの治癒を促進させられるという立証はなされておらず、あくまでも健康増進効果が期待できる、といった程度ですが、それでもやはり音楽の神秘性を感じざるをえません。

特にピアノという楽器は、誰でも鍵盤を押すだけである程度美しい音色を響かせられるので、手軽に癒やされることができます。これが例えば弦楽器や管楽器となると話は別です。なぜなら、これらの種類の楽器はまず音を出すのに一苦労しますので、いい音色を出せるようになるにはそれなりの年月がかかります。こういった意味では、あらかじめ音色が完成しているピアノは初心者でも楽しみやすいのです。

また少し特殊な意見ですが、ピアノの鍵盤の感触に癒やされるという方もいます(笑)

実際、私もうまく脱力をして鍵盤を押すことができるようになってくると、指の運動自体が快感だと思えるようになりました。少し鍵盤に触れない日が続くと、無性に身体が弾きたがっているのを感じます・・・!

対人関係に役立つ様々なスキルが身につく

ピアノを弾いていると、連弾や室内楽、器楽や声楽の伴奏のようなアンサンブルをする機会にも出会うことでしょう。誰かとともに演奏するアンサンブルは音楽の楽しみの真骨頂であり、ソロとは全く異なった領域です。ですから、一人で演奏するときとは全く異なる能力が求められます。

例えば、相手の微妙な息遣いを察知し、寄り添うように演奏をすることはとても大事です。そのためには相手のちょっとした身振りや呼吸、または奏でる音から次のモーションを読み取ることができるような鋭い観察眼が求められるでしょう。実際、アンサンブルができる演奏家というのは観察眼の鋭い人である、というのはよく言われる話です。

しかし、いつも合わせてばかりいれば良いわけではありません。ときには強く自己主張をして相手よりも目立つことも大切ですし、反対に一歩引いて相手を引き立たせるべきシーンもあります。アンサンブルとは自分と相手との音の多様な交わりを楽しむものですから、ある意味駆け引きのような面があると言えるでしょう。つまり、状況を見極め、「空気を読む」必要があるのです。

これらは音楽だけでなく、日常生活全般においても求められる普遍的なスキルではないでしょうか?ピアノを習うことで、他者とうまく付き合っていくために必要な力を全部身につけることができるのです。実はこれはかなり面白いポイントだと思っていて、慣れてくると一度アンサンブルをするだけで相手がどんな性格なのかわかってしまうこともあるのですよ!

人生が豊かで楽しくなる

これだけは絶対にお伝えしたいと思い、最後の項目に持ってきました。楽器を演奏できるということは、人生に大きな彩りを与えてくれます。単純に音楽を楽しむことはもちろんですが、弾きたい曲・あこがれの曲を目標にして一生懸命練習することも生きがいの一つになることでしょう。頑張って弾けるようになったときの喜びも素晴らしいものです。

また、音楽をやっていると必然的に人との出会いも増えるでしょう。自分が教わる先生や、一緒に音楽をする仲間など、音楽を通して人間関係をぐっと広げることができます。ことにピアノの場合は、前述の通り様々な楽器と演奏することが可能なので、より多様な演奏家と知り合えるかもしれませんね。

何歳から始めるのが良いのか?

何歳から始めるのが良いのか?

ここまでピアノを習うことのメリットをご紹介してきましたが、では結局、何歳から習い始めるのが最も適切なのでしょうか?ここからは、始める年代別のメリットをご紹介していきます。

幼少期から始めるメリット

世の中の多くのプロピアニストは幼稚園・保育園くらいの年齢からピアノを習い始め(もっと早くから始める方もいます・・・!)、音楽高校や音楽大学に進学し、国内外の様々なコンクールを受けつつピアニストとしてのキャリアを築いていきます。

実際、まだ身体的にも精神的にも未熟な幼少期のうちに音楽教育を始めるのは最も効率が良いでしょう。絶対音感・相対音感の習得、歌心の良し悪しの判断、読譜力、リズム感覚、ピアノ演奏に必要な筋肉の獲得、脱力の感覚、鍵盤の位置感覚、体重のかけかたなど、いわゆる「センス」を身につけるのは大人になってからだと相当な苦労を伴います。特に音楽は「センス」が要であると言って良いので、幼少期の音楽教育はなおさら大切です。

特にピアノとヴァイオリンは幼少期の音楽教育が物を言うと言われているほどです。それだけ早くから将来の腕前が決定づけられうるのです。少なくともプロフェッショナルな演奏家を目指すのであれば、なるべく早いうちから良いピアノの先生につくことをおすすめします。そうでなくても、先生の出身大学やコンクール受賞歴、指導歴や評価などをしっかりと調べてから習わせたほうが絶対に良いです。

どんな場合でも、初めに習う先生の良し悪しはその後の演奏を大きく左右するので、慎重に選ぶべきだと思います。私自身、幼い頃から10年ほど習い続けていた先生がいたのですが、今思うと適切でない指導をたくさんされていたのだなと感じます。

音大受験前の2年間ほどは別の先生に見ていただいていたのですが、指導力の差は歴然としていました。何より、小さい頃から染み付いた悪い演奏上の癖を直すのにかなり苦労しました。ですから、初めて師事する先生には本当に気をつけたほうがいいのです。

青年期に始めるメリット

とにかく高い技術を身につけたいのであれば早く始めるべきなのですが、13〜20歳ごろから始めたとしても本人の頑張りと先生次第ではかなりのレベルまで上達するでしょう。なぜなら青年期というのは、脳機能が完成するまでの最後の期間であり記憶力などに優れており、しかも効率的な練習方法を継続できる場合が多いからです。

ピアノは他の多くの楽器と異なり、両手と足を同時に使います。また、人前でピアノを弾く際にはしばしば暗譜が要求されます。うまく弾けても暗譜は苦手・・・という人はたくさんいるでしょう(少なくとも私は本当に苦手で悩んでいますし、周りにも暗譜が得意な人を見たことがありません)。プロのピアニストでさえ、ごく稀にですが本番中に暗譜が飛ぶことはあります。

暗譜力を身につけることは、大人になってからだとなおさら難しくなります。人前で暗譜でスラスラと弾けるようになりたい!という方は、なるべく脳の完成し切っていない10代のうちに習い始めることをおすすめします(10代と20代の間にある壁はなかなか大きなものです・・・)。若いうちから多くの作品に触れて、身体に染み込ませておけるとなお良いですね。

それから青年期に習い始める最大のメリットと言ってよいのが、練習効率に関する部分です。幼少期に習いはじめる子どもの多くは練習を嫌がるのではないでしょうか?ピアノを始めたばかりのころの練習は機械的で退屈なものになりがちですから、まだ集中力の持続しない小さな子どもにとって苦痛なのは当たり前のことです。

 しかし中高生や大学生ともなると、だいぶ集中力や忍耐力、考える力もついてくることと思うので、初期のうちから効率的で質の高い練習をすることができます。これはとても重要なことで、始めたばかりの練習習慣というのはその後の練習の質を大きく左右します。ですから、幼い頃にピアノを始めて中途半端な練習の習慣がついてしまった人に比べると、最終的な上達の度合いは高く見込めるのではないかと思います。

大人になってから始めるメリット

結局いつ始めるべきなのか?

大人になってから、憧れの楽器を習い始めるケースも今では全く珍しくありませんし、それどころか年々増加している印象があります。ということは、実際多くの大人がメリットを感じてピアノを習っているのでしょう。このような方の中には、ピアノを弾くこと以外に楽しみやメリットを見出して習い始められる方も少なくありません。

例えば交友関係を広げること。大人になるにつれて新しい出会いの場がなかなか見つからなくなり、昔の友人とばかり親しくする・・・なんてこともあるのではないでしょうか。ピアノを習うと、一気に交流の機会が増えるはずです。発表会や演奏会に出るたびにピアノ仲間と関わることができますし、一緒に演奏する機会が得られればいっそう親しくなれます。それから、自宅に仲間を招いてホームコンサートなんかを開いても楽しそうですよね。

また、特にご高齢の方にとっては脳のトレーニングとしての役割は非常に大きく、有効なのではないでしょうか。子供の頃からピアノを弾いている人にとってももちろん、脳の老化防止には十分効果があると思います。しかし、大人になってから始めた方というのはまだピアノに慣れていません。楽譜を読むこと、両手と足を同時に動かすこと、そこから表現をつけていくこと、あらゆる過程が刺激的なので、より頭を使う必要があるので、脳トレ効果は非常に高いでしょう。

 これらだけではなく、実は演奏面においても良いことがたくさんあると思います。大人になってから楽器を始められた方の演奏というのは、若い人の演奏よりも音色や表現に深みがあり、非常に丁寧なことが多いです。人生経験の量が多いからこそ出せる音がありますし、作品に対する考え方も生きた年数の分だけ深まっていきます。こう考えてみると、大人から始めるピアノはとても魅力的に思えてきませんか

結局いつ始めるべきなのか?

結論を言ってしまえば、何歳から始めてもいいのではないかと思っています。ここまで述べてきたとおり、それぞれの年代にメリットがあるのです。ただ目的によって適切な開始時期があるのは確かであり、そこは吟味したほうが良いでしょう。

例えば、小さなお子さんをもつお父さん・お母さんは、「子供にピアノを習わせたいけれど、いつからやらせるべき?」と悩むことと思います。もし自分の子をプロフェッショナルな音楽家に育て上げたいという意思があるなら、早いうちに優れた先生を見つけて習わせるようにしましょう。その際は良質な楽器(アップライトピアノでも悪くはないですが、可能であればグランドピアノを強く推奨します)も必須です。

しかしだからといって、大人になってから始めるのは上達するには遅すぎる、なんてことはございませんので、どうか悲観的にならないでください。小さなころから弾いている人に比べて少々飲み込みが遅くなってしまうのは仕方ありませんが、何歳になっても努力すれば努力しただけ上達します。それに、前にご紹介したように、交友関係が広がったり脳機能の向上につながるといったメリットは何歳になっても魅力的ではないでしょうか。

まとめ

いかがだったでしょうか?ここまで様々な観点からピアノを習うメリットをご紹介してきました。ピアノはスポーツやほかの楽器に比べても身体的な負担が少なく、子供からお年寄りまで年齢に関係なく楽しむことができます。何はともあれ、ピアノがあなたの人生にもたらしてくれる幸せは計り知れないほど大きいことでしょう。

今からピアノを始めようか迷っている方や、子供に習わせようか迷っている親御さんに、この記事を参考にしていただけたら幸いです。また、練習方法に悩んだ際には是非私たち家庭教師にもご相談くださいね!

それでは、楽しいピアノライフを!

この記事を書いたのは

現役音大生ライター Y.A

家庭教師ファーストの登録家庭教師。東京芸術大学 音楽学部在学。

著作・制作

家庭教師ファースト/株式会社エムズグラント

『質の高いサービスを、良心的な価格で』をモットーに、全国で20年以上家庭教師を紹介しています。実際に担当する教師による体験指導受付中。教育に関する相談もお気軽に。

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