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家庭教師ファースト教育コラム勉強のコツ

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【勉強と音楽】勉強するときに「音楽」は善か悪か?を現役一橋大生が解説

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  • 現役一橋大ライターU

皆さんは勉強するときに音楽を聴きますか?

人それぞれだと思います。勉強する場所にもよりますし、そもそも日頃から、音楽を聞かないという方もいると思います。しかし、どちらの場合でも、勉強する時や作業するときに音楽を聴く事というのは、果たして良いのか悪いのかという事は気になると思います。もし集中力上がるのであれば、今まで聞かなかった人も日常的に聞く習慣がなかった人も、勉強するときには聞こうと思うかもしれませんし、勉強に悪影響及ぼすというのであれば、今まで聞いていた人も聞くことをやめるかもしれません。

今回の記事では、実際は勉強するときに音楽を聴く事は善か悪か、ということを書いていきたいと思います。

なお、勉強の事で困ったことがあった際には、是非私たち家庭教師にもご相談ください!

音楽を聴きながら勉強する目的

音楽を聴く目的

そもそも勉強するときに、音楽を聴く目的というのはどういったことでしょうか。理由も勉強する人の数だけあると思いますが、今回はその中でも多いと考えられる理由を挙げていきたいと思います。

音楽を聴く理由①勉強の時の耳栓代わり

1つ目は、耳栓の代わりに音楽を使っているということです。勉強する場所として、カフェや公共施設を使っている人は特に、周りに勉強以外のことをしている人が多くいるため、雑音が気になって勉強に集中できないと考える人が多いと思います。

しかし、耳栓を持ち歩くのは現在ではあまりメジャーではなく、また完全に遮音してしまって何も音が聞こえないという状況では、かえって集中できないという方も多いと思います。実際に、騒音が自分たちの集中力を妨げているというのは事実であり、それが原因でストレスを増加させているという事実もあります。

WHO(世界保健機関)が1999年に発表した環境騒音ガイドラインという資料では、騒音が健康への悪影響を与える、というデータも出ています。これによって、集中力が妨げられていると感じてしまい、耳栓を使用したり、ノイズキャンセリング機能のついたイヤホンで音を遮断するという方はいると思います。

無音が集中力に与える影響

しかし一方で、無音が人間の集中力をかき乱すという可能性も否定できません。もし、無音が集中力を書き出すというのであれば、耳栓やノイズキャンセリング機能のついたイヤホンで音を遮断するのは、勉強を効率的に行うという意味では逆効果ですし、やめるべきだと考えられます。無音が集中力に悪影響を与えるという根拠を考える上では、ギネス認定されている世界一静かな部屋のあるミネソタ州南部のオーフィールド研究所での実験は無視できません。この部屋では、外部からの音を99.9%遮断できる無音室を持っており、そこでの人間の反応を観察しました。

結論としては、人間は無音の中に閉じ込められると、45分以内に発症するという結果になり、長くは集中力が持たないということがわかりました。これは音がない空間に閉じ込められると、閉じ込められた人間その人自身が唯一の音となり、その音を聞くと、自分の生命活動が聞こえます。つまり、延々と自分の生命活動を実感することとなり、その生々しさに耐えられず、発狂してしまうということが起きてしまうのです。

その結果、自分の生命活動の音が聞こえないようにするために、脳と耳が幻聴とみなすようになり、だんだんと精神状態のバランスが崩れてきます。その幻聴でさえ、自分の生み出す音と感じ、また幻聴とみなし発狂してしまうというグループが続き、気がつくと短時間の間に、集中力は完全に崩壊してしまいます。ここまで大げさな事は耳栓程度の遮音性では発生しないでしょうが、近い事は起こってしまうと考えられます。

このことから、無音状態にするという事は、ある程度デメリットを伴っていると考えておきましょう。その上で、一定のストレスにならない音をしながら勉強するというのは、ある程度理にかなった話であり、理解できます。こういった理由からも、音楽を勉強の際に聴く目的の1つとして、耳栓代わりに使うという事はあるでしょう。

音楽を聴く理由②勉強の退屈凌ぎ

2つ目の目的は、勉強によって生じる退屈をしのぐためです。これはかなり人にもよると思いますか、勉強するという行為自体が、非常に退屈に感じるという方は一定数いるでしょう。勉強が好きな人は対象外ですが、もともとそうではない人は、大半の人が退屈に感じるでしょうし、もし時間があれば、他のことをしていたいという方が多いでしょう。そういった方の中で、音楽を聴くということが好きな人は多いでしょう。

もちろん音楽の好みは人それぞれでしょうし、聞く長さなどもそれぞれでしょうが、少なくとも勉強するよりはマシという方がいると思います。そういった方が、勉強の退屈さを和らげるために、音楽を聴くという事は考えられます。

セロトニンが与える効果

では、音楽を退屈しのぎに聞くというのは理かなっていう話なのでしょうか。一部分ではそうだといえます。セロトニンDojo代表・東邦大学名誉教授・大脳生理学者兼医師の有田秀穂氏によると、脳を活動させる上で発生する物質というのは様々あり、その中にセロトニンという物質があります。これは身体と体の調整に有効な物質であり、幸せを司るホルモンとも言われています。特に世界で最もリラックス効果があるとされている無重力型の音楽は、セロトニンを多く分泌させ自律神経を整えます。

それによって、心拍数やコルチゾール、つまりストレスホルモンや血圧を下げてくれるという効果があるとされており、音楽を聴くことで、ある程度のリラックス効果が得られると考えられています。これを考えると、音楽を勉強の退屈しのぎに聴くという事はある程度のリラックス効果が得られると考えられ、それによって勉強の集中力や継続力が上がるとも捉えられます。

「つまらない」勉強への向き合い方

また、これは皆さんに想像してみて欲しいのですが、果たして勉強してるときに「いやだ、めんどくさい」や、「つまらない」などと考えながら勉強を続けて、果たして効果が上がると思いますか?これはなかなか難しいことだと考えます。

確かに、教材に向き合うことで、ある程度の進捗は見込めるでしょう。勉強しないよりはマシですし、教材に向かうという習慣がつくと考えられます。しかし、きちんと集中できている場合に比べれば、なかなか勉強の進捗が芳しくないのではないかと考えられます。

例えば、勉強方法ということを1つとっても、つまらないと考えている勉強では、何が自分の学力に足りていないのか何のために勉強しているかということがはっきりしていないと考えられます。また、そのために無駄な時間を過ごしてしまい、(あー、それなら遊んでおけばよかったな)と考えてしまい、また勉強の集中力が下がってしまうという、負のスパイラルに陥ってしまいます。これは勉強を効率よく行うという目標の上では、最悪の状態だといえます。

記憶力日本チャンピオン

では、その中で音楽を聴くという事はメリットのある話なのでしょうか?少なくとも退屈をしのぐという意味では、一定の効果があると考えられます。記憶力日本チャンピオンの大野元郎氏によると、つまらない状態での記憶は定着とか悪く、そういった上で音楽を聴くことによって、気分をあげたり楽しさを感じながら勉強するという事はある程度の記憶力の向上につながるそうです。

記憶力のチャンピオンというのは、一定の記憶すべき事項を、どれだけ短時間で記録できるかということを競うもので、記憶力という抽象的な概念がタイムという具体的な概念で考えられています。そのため、記憶力が向上するという言葉には、信憑性があり、音楽が暗記力を向上させるという意見には、ある程度の裏付けがあると言えます。

以上の2つのことから、音楽を聴くことによってリラックス効果が発生し、また心拍数などの身体的な改善効果にもつながることがわかります。また加えて、記憶力の向上にも一定の効果があるということがわかっているため、勉強の退屈をしのぐために音楽を聴くことで、集中力を復活させるという効果を見込めると考えられます。

音楽を聴く理由③勉強をルーティン化する

3つ目の目的は勉強する際のスイッチの入れ方として、音楽を活用しているという場合です。これは言い方を変えれば、音楽を聴いて勉強するということを、1つのルーティン化しているといえます。

例えば簡単な例で言うと、朝起きてコーヒーを飲むという行為が、ルーティン化している人はいませんが、3年間、5年間朝起きてまず1番にコーヒーを飲むということをしていると、いつの間にか朝起きた瞬間はぼーっとしているのに、コーヒーを飲むと急に目が覚めて活動する気分が上がる、という感覚を感じた事はありませんか?

これは朝起きて1番にすることがコーヒーだということ、そしてコーヒーを飲んだら活動を始めるということが、ルーティン化していると言えます。ルーティン化というのは、体にその1連の行動を覚えさせていることを指し、無理なくその1連の行動ができるということにつながるため、非常にお勧めです。これは例えば、スポーツにも活用されており、テニス選手がサービスを打つ直前に、毎度ボールをコートに着くのも同じことを表しています。極限の状態で緊張しているのを感じないようにするために、ボールを毎回練習の時もつくことで、ボールをついたら、自分が集中するということを身に染みさせています。そういった意味で、プロも活用している方法を勉強に取り入れるというのは、合理的なことだと言えます。

ルーティン化による効果

このルーティン化という行為は、果たして本当に効果があるのでしょうか?一般的にルーティンワークにも、ある程度の効果があると考えられています。2017年に山口県立大学が行った実験によると、ルーティーンを行うことで記憶作業の集中力が増加したという研究結果が挙げられています。この実験はアスリートである学生が研究対象になっており、また行わせるタスクも様々な形そのものを行っていたため、信憑性があると考えられています。この研究ではルーティーンを行うことによって、仕事中のミスであったり、また作業の質であったり、精度といったものが高まる効果が期待されていると考えられています。

またルーティンには、アンカリングという効果が期待されています。アンカリングというのは、特定の行為によって特定の精神状態を引き出す行為を指しており、ルーティーンを行う大きな目的の1つになっています。例えば、ルーティーンを行うことでやる気のスイッチを入れるという使い方ができます。先程の例に挙げたように、プロテニス選手が緊張状態からサービスを打つ前にボールを数回つき、集中力を上げてポイントに臨むというように集中力を上げる際のトリガーとして、ルーティンワークを活用するということが挙げられます。

また気分を切り替える際も、ルーティンワークが活用できます。例えば、プレゼンテーションの前には必ずガムを食べる、というように緊張状態の直前に特性の動作を行い臨むということを繰り返していると、だんだんと気分を切り替える際は、ガムを食べるという事は体に染みつき、ガムを食べると気分を切り替えられるという効果が挙げられます。

以上のことから、ルーティンワーク自体には、ある程度のリラックス効果が期待され、また体にその行為自体を染み付かせることで、例えば勉強する気になるといったようなトリガーにする効果も期待されます。これは音楽と勉強の関係にも適応できると想像できます。

例えば、勉強したりテストを受ける直前であったり学校の委員会に出席する直前だったり、そういった集中しなければいけない場面で、必ず音楽を聴くというように心がけておけば、前の例で言うところの集中するトリガーに音楽を強いられると考えられます。

そうすることで、勉強する際に音楽を聞いていればリラックス効果も期待でき、勉強中の集中力が上がり勉強効率も上がってきます。こうなってくると、音楽というのは勉強に良い効果を与え、効率よく勉強する良いお供もとも考えられます。

音楽を聴くデメリット

音楽を聴くデメリット

もちろん、音楽を聴くことによるデメリットも存在します。音楽というのは、基本的に日常的に聞く分には何ら問題はありませんが、勉強している最中ということで言うと、悪影響も多々あります。そういったデメリットと前の上で説明したメリットを比較した上で、音楽を勉強しながら聴くことが善であるのか、それとも悪であるのか考えてみてください。

音楽を聴くデメリット①集中力の低下

1つ目は、集中力が低下してしまうということです。これは先ほど前の章で説明したメリットと矛盾してる部分もありますが、結局のところメリットもあり、デメリットもあり、どちらも存在するため自分にとってどちらが大きいか、というのが1つの大事だということです。音楽を聴きながら勉強するということによって起きる集中力の妨げというのは、脳が処理できる量には限界があるということから発生しています。脳の処理容量には限界があります。

例えば人間が同時に考えられることには限界がありますし、集中力を上げるにしてもその最大があります。それと同じように人間は視覚と聴覚を同時に処理することができますが、その容量を分けて使っているため、どうしても効率が落ちてしまうということが発生しています。もともと人間は聴覚情報よりも視覚情報の方が多いため、疲れとしてはそもそも視覚情報の方が多いのですが、それにしても同時に聴覚も使用することで、視覚情報から出ている勉強の暗記項目を処理することに使える頭の容量が減ってしまいます。

音楽を聴きながら勉強すると、先ほどは有田氏の言葉を借りて集中力が上がりセロトニンが分泌されるということを話していましたが、それと反対に計算や暗算などの効率が50%以上低下してしまうという研究結果もあります。どちらが正しいかというのは状況によって異なるのでしょうが、勉強しながら音楽を聴くということによって、集中力が低下するという悪影響があるという事は頭に入れておきましょう。

音楽を聴くデメリット②勉強環境の崩壊

次は自分の中での勉強環境が崩れてしまうということによるデメリットです。

上記に音楽を聴きながら勉強することのメリットの1つに、ルーティンワークができるということがありました。ルーティンワークというのは説明した通り、繰り返し繰り返し同じことを行うことでその動作が自動的に行えるようになり、精神的なストレスが減少するというもので、またそれによって発生するアンカリングは、特定の行為によって特定の精神状態を引き起こすことができる現象とされています。

つまり要約すると繰り返し繰り返し勉強の際に音楽を聴きつづけることで、リラックス効果などがもたらされるということを話していました。しかしこれには当然デメリットがあります。ルーティンワーク化することで、その行為自体がリラックス効果を引き起こすというのであれば、逆に言えばその行動しなければ逆の不安状態を引き起こすということも考えられます。

例えば高校生の皆さんであれば1番身近なもので、夏休みというものが挙げられるでしょう。皆さんは平日の間毎日毎日学校に行き勉強し部活を行い、家に帰るというルーティンワークを行っています。それを小学校の頃から数えると、少なくとも9年間は行ってきていることになり、立派なルーティンワークになっていることがわかります。それに対して、夏休みというのは皆さんにとっては非現実的な日常でしょう。なぜならこれだけ毎日毎日平日学校に通い続け友達と会って勉強するということを繰り返してきていたのに、夏の1ヵ月半だけは勉強することもなく遊び呆けるという全く違う行動をとるからです。その際皆さんはどういった感情になりますか。もちろん楽しいであったりワクワクなどといった感情もあると思いますが、少し不安であったりそわそわしたりなどといった感情もあると思います。少なくともこの2つに共通して言える事は安定した精神状態ではなく、ドキドキとした不安定な状態になっているということです。

音楽による勉強ルーティンは逆効果?

これは極端な例ではありますが、勉強にも同じことがいえます。普段カフェに行ってイヤホンをつけて音楽を聴きながら勉強しているというルーティンが完成している場合、それ以外のことをしている間はソワソワしてしまいます。

例えば模擬試験の試験会場に行った時のことを考えましょう。模試では当然イヤホンをつけて音楽を聴きながら回答することができません。周りの友達もいませんし、無音の状態が続き、周りには同じ受験生がペンを動かす音だけ聞こえ、自分も目の前の答案用紙に集中しなければなりません。これは先ほど説明したカフェ音楽を聴きながら勉強している日常と異なり、ルーティンワークから外れている行動だといえます。その際もし集中力がなかなか上がらなければ、それはルーティンワークができてしまっているという証拠だといえます。ルーティンから外れてしまっている要素はできるだけ減らした方が良いです。

例えば今回は周りに友達がいないという事と、音楽を聴いていないということの2つのルーティンから外れた要素があります。ここまで揃ってしまっていては、なかなか集中力を上げることができません。できれば音楽を聴くという習慣をなくす方が、集中力を上げることが簡単になります。音楽を聴きながら勉強するというルーティーンをしないためには、音楽を聴かないで本で勉強することが1番簡単です。そういったデメリットもあることも考えて、音楽を聴いてみて下さい。

以上が音楽を聴きながら勉強することのデメリットになります。1つ言える事は、こういった正解がない問題に対してメリットとデメリットは常に裏返しであるということです。音楽で集中力を上げることができリラックスができるという研究もあれば、音楽を聴くことによって不安状態を引き起こすという事が示されている研究もあります。

つまり重要な事は自分にとってどうなのかということです。もちろんそれは何も調べずにその場その場しのぎで考えることではなく、こういった研究や影響・悪影響の可能性を知った上で自分にはどちらの影響が大きいのかということを考えることが必要です。

ここまで述べた5つの影響、全て頭に入れた上で自分にとっては度の影響が発生していてどの影響が強いのか、そして自分が最も効率よく勉強し集中力を上げていくためにはどういった様子が自分にとっては重要になってくるのか、ということを把握した上で行う行動を決めてみて下さい。

勉強するときに最適な音楽とは?

最適な音楽

ここからは以上5つの影響を理解し自分の中で考えた上で、音楽を聴きながら勉強しようと決断した人に向けて書きます。音楽を聴きながら勉強しようと決断した上でさらに決めるべき事はどの音楽を聞きながら勉強するかということです。当然今まで話した話は一概に音楽ということに限って話しており、音楽のテーマについての話をしていません。また音楽の聞き方についても話していませんし、それが勉強の効率に与える影響は計り知れないと思われます。ここからは音楽を勉強に活用するということを前提にした上で、どのように活用すれば、音楽がさらに勉強に良い影響を与えるのかということについて考えていきたいと思います。

勉強に最適な音楽①音楽の種類

はじめに、どのような種類の音楽が最も勉強に適しているのか、ということについて話していきます。皆さんは普段どういったテーマの音楽を聴いていますか?J-Popであったり、K-Popであったり、はたまた洋楽であったり、ロックバンドであったり、バラードであったり、それぞれ様々だと思います。今回は好みということについての考え方を捨て、どのような種類の音楽が最も集中力向上に効果的かということを述べていきます。

音楽の種類としては結論から言えばヒーリングミュージックと呼ばれるものが最も効果的です。これは安心感を与えることを目的として作られた音楽であり、心がリラックスする事は勉強の効率を上げる上でもかなり重要な要素になっています。ではヒーリングミュージックといったものは具体的にどのような音楽なんでしょうか。これは心を落ち着かせるリズムである1/fゆらぎというものを含んでいる音楽がそれにあたります。この1/fゆらぎというのは規則的なリズムの中に不規則なリズムが混ざっている揺らぎのことを指し、この揺らぎを人間が感じ取ると脳が自律神経を整えるため結果としてリラックス効果であったり、ストレスの減少の効果が見られます。

1/fゆらぎを含んだヒーリングミュージック

この1/fゆらぎを含んだヒーリングミュージックはどのような音楽が多いのでしょうか。そもそも1/fゆらぎというのは、自然界であったり私たちの生活の中に溶け込んでいる揺らぎです。身近なところで例を上げると、例えば私たちの心臓の音であったり波の音であったり、雨の音やろうそくの炎の揺れなどがそれにあたります。これらは不規則で予想できない揺らぎであり、私たちの自律神経の調整に大きな影響をもたらしてくれます。有名な音楽で言うとモーツアルトの音楽がこのリズムをうまく取り入れている曲の代表例といえます。モーツァルトは6歳の時から演奏のために諸外国を多く旅していたため、成長期にさまざまな周波数の言語を聞き続けていました。そのためモーツァルトは脳を刺激する音楽を作ることが多かったと言われています。例えばその代表曲としては、「ピアノ・ソナタ 第17(16)番 変ロ長調」や、「ヴァイオリン・ソナタ 第21番 ホ短調K.304」があります。

次に現代の音楽において1/fゆらぎを多く含むアーティストを紹介していきたいと思います。アーティストとしては美空ひばりや宇多田ヒカル、大野智や藤原聡などが挙げられます。これら4人の歌手に共通して言えることは、それぞれ声の揺らぎだったり不規則なゆらぎを歌声に秘めているため、心地よさを感じながら歌を聴くことができるということです。今回紹介している勉強の際に聴く音楽として適しているのは、もちろん日常的に聴くにも、心地よさを感じられる良い曲だと言えるので参考にしてみてください。

勉強に最適な音楽②音の大きさ

音楽を聴く際には音量の大きさにも注意を払う必要があります。騒音という言葉があるように、人間もどんな音でも大き過ぎれば、それはストレスをためる原因になってしまいます。具体的な数字で言うと40デシベル以下の音は、人間にとってはリラックス効果が期待できます。この40デシベル以下の音というのは図書館で流れる館内放送の音量です。耳障りにならないような音量で上記で紹介したようなリラックスミュージックを聴くことで、よりリラックス効果を感じることができるのではないでしょうか。

勉強に最適な音楽③音楽を聴く場所

リラックス効果を最大にするという意味では、どのような場所で音楽を聴くのかということにも注意を払う必要があります。もちろん勉強してるので目の前に机、自分は椅子に座っているという状況は必要ですが、その上でその姿勢自体もリラックスしている必要があります。例えば硬い椅子に硬い机、さらには自分の身長などに会っていない環境で勉強することは体をリラックスさせられないでしょう。隣の人との距離も近すぎると自分にとっては圧を感じてしまう原因になってしまうため、できるだけ広い空間で勉強するようにしたいところです。こういった自分の周りの環境にも気を配ることにより、リラックス効果を妨げる要因を排除していきましょう。

まとめ

皆さん、音楽と勉強の関係についての今回の話はいかがだったでしょうか?音楽を聴くという事は一概に世間で言われてるように悪いことだとは言えず、むしろ勉強効率化という観点で言えば良い面もたくさん持っています。

ただし、その活用の仕方は工夫が必要です。今回は音楽の種類や音楽を聴くことによってもたらされる可能性のある好影響・悪影響について書かせていただきました。他にも音楽と勉強の関係性については様々な切り口があり、多くの研究者の方が研究されているため、そちらの論文も参考にして自分が最もリラックスできる環境というものを整えていきましょう。

なお、勉強の事でお困りの際には是非私たち家庭教師にもご相談ください!

この記事を書いたのは

現役一橋大ライターU

家庭教師ファースト登録家庭教師。一橋大学 商学部在学。塾講師の経験もあります。

著作・制作

家庭教師ファースト/株式会社エムズグラント

『質の高いサービスを、良心的な価格で』をモットーに、全国で20年以上家庭教師を紹介しています。実際に担当する教師による体験指導受付中。教育に関する相談もお気軽に。

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