家庭教師ファースト教育コラム勉強のコツ

家庭教師ファースト教育コラム勉強のコツ

読書をすると国語の成績は上がる?子どもの読解力を高めるポイントとは

  • 勉強のコツ
  • 2021.12.22
  • 現役医学部生ライター I

私はこれまで、100人以上の保護者の方々とお話しさせていただく経験がありました。
その経験から、お子さんの国語成績が芳しくない保護者の方々がよく言う言葉があります。
 
「うちの子、本を読まないので読解力がなくて国語の成績が悪いんです。どうしたら本を読むようになりますか?」
もしかすると同じように思っておられる読者の方は多いのではないでしょうか。
 
今回は、現役医大生であり家庭教師の指導経験豊富な筆者が、この疑問に徹底的にお答えします!
参考までにですが、お子さんが突如本を読み始める魔法の言葉はまだ発見されておりません。
国語の成績にお悩みの場合、家庭教師を付けることも選択肢として是非ご検討ください。

そもそも読解力とは?

そもそも読解力とは?

読解力が高い状態とは

冒頭の読解力がなくて・・・という話ですが、そもそも読解力とは何でしょうか。
明確な定義はありませんが、ここではとりあえず「文章の内容を把握する能力」と定義づけさせていただきます。
 
よくある話では、読解力が高いお子さんは国語の成績が良くて、読解力を高めるには読書をするしかないという流れがあります。
読解力が高いお子さんの国語の成績が良いのは当然なので、ここからは読解力が高い状態とは、どのような状態で、そのためにはどうすれば良いのかをお話しさせていただきます。
 
読解力が高い状態とは、日本語が単語、文章、形式段落の3つの段階それぞれにおいて正確に理解できている状態を指します。
何を言っているのか分かりにくいと思うので、単語、文章、形式段落の正しい理解において詳しく説明していきます。

日本語を単語レベルで正しく理解できるか

日本語が単語レベルで正しく理解できている状態とは、単語の意味が正確に分かることになります。
わかりやすく言うと、語彙力があるというかどうかということになります。
ここでいう語彙力とは、漢字の正確な読み書きや意味の把握も含みます。
 
例えば、「歪曲」という単語の意味を説明できますでしょうか。
「内容をわざとゆがめること」と言う意味ですね。
この単語は、良い意味で用いられることがほとんどなく、悪いことを示唆する局面で多用されます。
例文としては、「事実を歪曲して伝えているメディアが謝罪した。」などが挙げられます。
 
「歪曲」という言葉の意味を「完璧に」「正確に」即答できた方はあまり多くはないのでしょうか。
そもそも漢字を読めなかった方もいるかもしれません。
例文からなんとなく意味を理解できたという人もたくさんいることと思います。
 
普段、日本語を話しているから「語彙力はある!」と勝手に判断してしまう人がたくさんいます。
しかし、語彙力がある人は、文章に頼らず、単語だけで意味を正確に述べることができます。
日常会話では、単語を聞いて意味を把握するというより、無意識化で文脈や表情を補助的な情報として総合的に意味を判断しています。
しかし国語の文章では、文章のみなので情報源が文字だけです。
しかもブログなどと違って、重要か所にマーカーが引いてあるわけでもなく、文字が大きくなっているわけでもありません。
国語の文章とは、日常と比べると、限られた情報量の中での戦いなのです。
よって、文脈から単語の意味を推測しながら日常会話を乗り切っている人が、国語の文章をきっちり理解しながら読み進めることは難しいのです。
 
また、日常会話では話し言葉が主流なのに対して、国語の文章では書き言葉が主流になります。
日常会話からは、話し言葉の語彙力は身につきますが、書き言葉の語彙力はあまり身につきません。
したがって、日常会話のみでは、語彙力を高めることは難しいです。
上記の話より、「語彙力」に求められる水準の高さを理解していただけるかと思います。

日本語が文章レベルで正しく理解できるか

「文章の意味が分かる」ということを確認するために、下記に例文を載せます。
不適切な箇所があるかないかを考えてください。
 
(例文)たかしくんもリンゴが好きだ。
 
不適切な箇所は見つかりましたでしょうか。
「も」がおかしいですね。
「も」は、添加の助詞なので「Aに加えてBも」という文脈で用いられるのが正しい使い方です。
これは、簡単ですね。
 
次の例文も不適切な箇所があるかないかを考えてください。
 
(例文)たかしくんはピアノを弾く。
 
この文章は、違和感を感じなかった人が多いのではないでしょうか。
しかし、この文章も不適切です。
「は」は、対比の助詞で、「他と比べて~である」という文脈で用いられるのが正しい使い方です。
「は」は、対比の文脈で用いられますから、今のような一文の例文では、適切に使うことが出来ません。
 
では、どのように訂正すれば良いのでしょうか。
これは「は」を「が」にするのが正解です。
「が」は、排他の助詞で「それだけが~である」という文脈で用いられます。
 
日常生活では、文章を理解できないという局面に陥ることはそうそうないと思います。
しかし「も」の誤りを指摘できた方は多かったと思いますが、「は」の誤りを指摘できなかった人は多いのではないでしょうか。
「は」の誤りを指摘できなければ、日本語を文章レベルで正しく理解できているとは言えません。
日本語を文章レベルで理解するためには、助詞をはじめとする各品詞の正しい理解が必要不可欠です。
 
また、文章を正しく理解するためにはもう1つの重要な要素があります。
それは、主語と述語を正しく理解することが出来ているかです。
また、例文を示しますので、主語を指摘してください。
 
(例文)ひろしくんが使っているノートを、たかしくんは持って帰ってきてしまった。
 
わかりましたか?
答えは、「たかしくん」ですね。
しかし、小学校では「ひろしくん」を選ぶ人が一定数います。
これは、主語は「~は」「~が」がついているところだという、あいまいな指導を受けていることが原因と考えられます。
主語の判定には、述語から考えるか、主語を選択した後、述語と対応させて意味不明じゃないかどうかを確認する必要があります。主語を誤解した状態では、文章の内容が入ってきていないどころか、誤認してしまうため最悪です。

日本語が形式段落レベルで正しく理解できるか

国語の文章は、複数の形式段落から構成されています。
単語、文章を正しく理解できていても、文章同士のつながりを正しく理解できていなければ、全体の意味を正しく理解することが出来ません。
文章同士のつながりは、主に接続詞が担います。
接続詞にまつわる例文を示しますので、誤りを指摘してください。
 
(例文)確かに、学生時代にスポーツをすることは大切かもしれない。むしろ、勉強をする方が大切である。
 
いかがでしょうか。
「むしろ」が変ですね。
「むしろ」は、否定文の直後に続いて、肯定文を続ける「対比」の接続詞です。
「しかし」に置き換えると、受験では王道の「譲歩逆接構文」の完成です。
「しかし」は、「確かに」という「譲歩」の接続詞とセットで用います。
 
このように接続詞についての深い理解がないと、文章同士のつながりを正確につかむことは出来ません。
もう少し大きなくくりで文章を見ると、評論文では、筆者の一貫した主張を理解することが大切になります。
その上で、主張を裏付ける表現や、具体例のような主張から離れたあまり重要でないことを示唆する表現もあります。
これも読解力という意味で重要なポイントです。

読解力を高めるためには?

読解力を高めるためには?

読解力が高い状態とはどのような状態か、ある程度理解していただけたかと思います。
ここから先は、単語、文章、段落ごとにどうすれば、実力が上がるのか。
また、読書では、何が成長するのかを説明していきます。

語彙力を高めよう

語彙力を高めるためには、日常生活では賄えない書き言葉についての語彙を増やす重要性を前章でお伝えしました。
そのためには、日常の漢字学習から意識を変える必要があります。
 
漢字学習は、書き言葉の宝庫です。
普段の漢字の学習の時から書き言葉に触れて、語彙の学習をしていく必要があります。
漢字ドリルに出てくる熟語の意味を全て辞書で調べて覚えることはもちろん、訓読みから漢字1文字の意味も把握しておく必要があります。
漢字1文字の意味を理解しておけば、同音異義語の問題で間違えることはなくなります。
漢字を読み仮名の「音」としてしか認識していない場合、同音異義語の問題を正解することは出来ません。
 
学校では、学習時間の都合上、書き順、読み方、熟語1つを取り上げるぐらいが精一杯です。
宿題として●回書いて、書き取り読み取りの勉強をさせます。
しかしこれでは、意味の学習が各個人に委ねられていることになります。
これこそが、語彙力の格差の始まりです。
小学校6年間で圧倒的な差が付き、それは取り返すことが非常に難しいです。
 
保護者の方にできる対策としては、出来るだけ漢字の宿題に寄り添って、意味を横で一つ一つ解説してあげたり、例文を伝えてあげるとよいでしょう。
小学校4年生で辞書の使い方を習ってからは、徐々に口頭での説明からお子さん自身で辞書を引く習慣をつけるように誘導していきましょう。
 
また、漢字の1文字の意味ですが、これは、例えば「さんずい」が水を表すといった内容を理解させることを指します。
学校で、口頭の説明なら一度はあるかと思います。
しかし、小学校の授業中ぼーっとしているお子さんは一定数います。
その一度の説明を聞き逃してしまうと、二度とその情報を知ることが出来ません。
「学校で集中して聞いてきなさい!」と、お子さんに言いたくなりますが…大人でさえ、授業の内容を聞きもれなくすべて理解することは至難の業なので、お子さんを責めないでください。
したがって、聞き漏らした内容を家でフォローしてあげる必要があるのです。
 
漢字以外でも、日常でお子さんが分かっていない言葉があれば、単語の意味を分かりやすく説明する必要があります。
お子さんは、分からないことを知ろうとする知的欲求が人生で最大の時期です。
その時期に、分からないことをはぐらかされたり放置されたりするという経験があると、知的欲求が縮小する時期が早まります。
知的欲求が持続するように、出来るだけお子さんの疑問には、教えてあげたり、一緒に調べたりして解決してあげましょう。
いずれ、辞書で調べる習慣をつけるのは、漢字の説明と同じです。
とにかくわからない言葉を調べる習慣を徹底的に付けてください。
 
これだけでは入試に対応できませんが、学校の教科書レベルの語彙が完成していて、習った漢字、それを使った熟語の意味を理解できていて、分からない言葉を調べる習慣があれば、入試問題の演習をしたときに、さらに語彙を増やすことで必要語彙数を網羅することができます。
 
語彙力を高めるために、漢字学習で意識的に語彙を増やすことと、分からない言葉を調べる習慣をつけさせましょう。

主述関係を理解しよう

文章の理解を促進するためには、主述関係の把握が先決です。
基本的にすべての文章に主語と述語があります。
では、全ての文章で主語と述語を把握する訓練が有用なのでしょうか。
いいえ、違います。
そんな方法を取っていては、時間が無限にかかります。
冷静に考えれば、お子さんが読んだり聞いたりするすべての文章を管理するなんて無理ですよね(笑)
しかし、保護者の方は普段からお子さんが話す情報にはたくさん触れられるのではないでしょうか。
そこに着目して、お子さんとの会話で、主述関係のねじれがないかチェックしてください。
 
例えばお子さんが、
「僕の将来の夢は、たくさんの人に感動と元気を与えるプロスポーツ選手になりたいです。」
と言っていたとします。
これを聞いたときに、スルーせず、主語は「夢は」で、述語は「なりたいです。」だとつながりが不自然であることを説いて、
「僕の将来の夢は、たくさんの人に感動と元気を与えるプロスポーツ選手になることです。」
という風に正しい文章を教えてあげましょう。
 
主語の誤解は、本人では気づきません。
国語のテストで間違えて、はじめて気付くのです。
中学受験をしないような家庭であれば、お子さんが本格的な読解問題に触れるまで主述関係の理解が怪しいことに気付けないかもしれません。
お子さんによっては、その時期から反抗期になって、あまり保護者の方とコミュニケーションを取らないこともあるでしょう。
本人が自覚しない限り、主述関係の理解があいまいなまま放置されてしまう可能性もあります。
出来るだけ早い段階で気付かせて修正させましょう。

品詞、特に接続詞と助詞を理解しよう

品詞は、名詞、動詞、形容詞、形容動詞、連体詞、副詞、接続詞、助詞、助動詞などです。
この中でも特に、接続詞、助詞の扱いに習熟できるように気を付けてください。
接続詞に関しては、前章で示した例のほか、言い換え、理由、添加、単純接続などさまざまな意味の接続詞があります。
これらを少しでも早く、すべて習得できるようにしてください。
 
接続詞や助詞は、1文や文と文のつながりを把握するのに必要不可欠ですが、穴埋めにされて設問になることもしばしばあります。
多くの保護者は、選択式の読解問題の正誤や、記述の△で減点されている理由を追及しています。
しかし、接続詞空欄補充の問題を間違えていれば、読解問題に取り組む前に早急に対処すべきです。
 
なかなか、事の重大さを理解するのが難しいので、算数(数学)で具体例をお示しします。
九九がわかっていないのに、分数の計算をしているようなもの、あるいは、一次方程式が分かっていないのに二次関数を解いているようなものです。
この例の場合、即座に分数の計算、二次関数をやめさせると思います。
しかし、国語になると、それを押し切ろうとする人が後を絶ちません。
国語も基本からの積み重ねが大切です。

国語という科目の特殊性を理解しよう

国語という科目は、基本が全くわかっていなくても、日常会話から得られる文脈把握力とわずかな語彙だけで、30~40点くらい取れてしまいます。
これくらいの点数を取っていると、「うちの子は基本は出来ている。でもその先がダメだから読解力を高めたい」と思う保護者の方が多いです。
しかし、30~40点の点数であったり、空欄補充の問題を間違えたりしている状態では、基本事項に不安が残っていると言わざるを得ません。
このような状態で設問形式別の解法テクニックを学んだところで点数の浮き沈みが激しい状態が続くだけです。
基本が安定しないことには点数が安定することもありません。
国語を何とかしたいと思ったときは、基本からやり直しさせましょう。

筆者の経験

ここからは、私自身の経験談を交えつつ、振り返っていきたいと思います。
私自身、親から特に言葉に関する教育を受けておらず、国語の成績は、小学校の頃から高3まで偏差値48~55あたりを右往左往しておりました。
日常生活の文脈把握力とわずかな語彙、あとは漢字だけは必死でやっていたため、偏差値50前後をさまよえているといった状況です。
 
しかし、浪人をきっかけに国語を何とかしたいと思ったときに、予備校で「主述関係の把握の重要性」や、「接続詞、助詞の重要性」を知りました。
それを半年ほど徹底的に詰め込んだ結果、医学部に合格する水準まで高めることができたのです。
 
主述関係の把握は、英語の長文読解でも活躍します。
接続詞は、英語ではディスコースマーカーという、読解上のヒントとなる単語になります。
結局、言語の壁を越えて重要なポイントは変わりません。
主述関係、接続詞などをマスターしてからは、英語が翻訳する科目というふうに認識していましたが、言語として認識することができるようになったのです。
そこから英語も国語も成績が上がり、苦労することはなくなりました。
 
基本をしっかり身に着けた状態であれば、文章を読んで理解できるだけでなく、自分で文章を構築することも得意になり、口頭でスピーチをしたり意見を述べたりすることも得意になります。
また、接続詞を正しく用いる能力は数学にも役立ちます。
論理的に思考して、文章で答案を作成する必要のある国公立二次試験の数学をも得意にすることができます。
もちろん、大学生になってからも日常生活で役に立つ場面がたくさんあります。

結局読書は国語の成績アップに有用なのか

結局読書は国語の成績アップに有用なのか

ここまで、長々と書いてきて、読書の話が出てきていないじゃないか、タイトル詐欺だと思われる方がいるかもしれません。
お待たせして申し訳ありません。
ここから、読書から得られる力を説明していきます。

読書で得られる力

読書は、速読力、小説における心情語の習得、背景知識の習得に長けています。
 
速読力とは、言うまでもなく読み慣れによって成長していく力です。
これまで説明してきたような理論的な学習では、圧倒的に文章に触れる量が少ないため、本文を読むのにかなりの時間を消耗します。
これでは、設問を解く時間がなくなり、結局点数が上がりません。
 
次に、小説における心情語の習得ですが、心情語は話し言葉で言えば、「うれしい」や、「かなしい」といった表現になります。
入試では書き言葉で書かれていたり、普段使わない表現が使われていたりします。
これらは、小説を読むことでストックされていきます。
時間がなければ、一応、心情語も英単語のように意味の丸暗記をすることもできますが、小説の読書を通して学んだ方が、記憶への定着度合が高いです。
 
最後に、背景知識の習得についてです。
例えば、お子さんが全くスポーツをしないお子さんだった場合、スポーツがテーマの文章が出てきたら、正しい語彙、接続詞、助詞、を持ち合わせていても、確実に困惑します。
それは、そもそも実体験としてスポーツをするということがどういうことか、あまりよくわかっていないことが原因です。
ざっくりとでもいいので、「スポーツをするとどうなるのか」を知っておかなければなりません。

(例)スポーツをすると疲れる。しかし、何とも言えない充実感や達成感がある。
団体競技では、チーム仲間との連携が深まり、全員で何かを成し遂げる喜びを感じることが出来る。
個人競技では、ライバルとタイムを競い合うことで、向上心を養うことが出来る。
スポーツをすることは、良いことばかりではない。
スポーツをしていると、怪我をすることがある。
もちろん、怪我をしないように正しい動きを習得することは必要であるが、どうしても怪我は避けられない。

これくらいの内容はざっくり知っていないと、スポーツをテーマとした文章に出会ったときに、困惑します。
 
大学受験では、ロゴス、アイデンティティ、イデオロギー、資本主義、文化論、ナショナリズムといった日常生活において、ほぼ確実に縁のない分野の文章と向き合うことになります。
スポーツと違ってこのようなテーマについて身をもって学ぶことは極めて難しいですが、このようなテーマについて一冊でも本を読んでいれば、こういう話の内容なのかなと推測しつつ読むことが出来るため、内容を理解しやすくなります。
もちろん、自分が読んだことのある文章と内容が一致するとは限りませんから、本文の内容を重視しますが、一般論を知っているだけで速く正確に読めるのは間違いないです。

読書は基本を身に着けてからがおすすめ

読書からも得られる事項は、上記の通りたくさんあります。
しかし、読書をしているだけで基本事項である単語、文章、段落をきっちり理解する能力がつくとは限りません。
きっちり理解せずに流し読みしても大体わかってしまうことが多いからです。
逆に、基本事項を身に着けたうえで、読書に励むと鬼に金棒です。
順番を間違えなければ、読書も国語力の向上に大きく貢献します。

読書をよくするお子さんは国語の成績が良い?

一般的に、読書をよくするお子さんの国語の成績が良いのも、また事実です。
しかし、それは、読書をするから成績が高いのではなく、読書をしつつも、しっかりとした語彙、文章の理解能力、接続詞などの基本事項を並行して身に着けているケースが多いです。
ですから、読書をしているという一面だけをとらえず、一歩ずつ着実に国語の成績を上げるプロセスを踏んでいきましょう。

幼少期の読書は意味がないのか

「読書は基本を身に着けてからがおすすめ」と書きましたが、誤解を招く恐れがあるので補足しておきます。
国語の学力を伸ばすという観点では、基本を身に着けてからがおすすめです。
しかし、そもそも読書とは、知的好奇心を満たす活動であります。
知的好奇心を満たすという観点においては、読書は早期から開始しておいた方が良いです。
ですから、お子さんが興味のある分野の本を読んでいるときに、それを取り上げて漢字の勉強をさせるということは、極めて悪手になりますのでご注意ください。

まとめ

国語という科目の特殊性について理解していただけましたでしょうか。
基本事項が埋もれがちであることと、それを理解できているかどうかを確認することが難しいことが挙げられます。
この特殊性を理解したうえで、基本から確実に身に着けていってください。
 
読書は、国語の成績を上げる道具ではありませんので、まず、その誤解を解消してもらって、それからうまく国語学習に取り入れてもらうと加速度的に国語の成績が良くなります。
 
なかなか、成果の見えにくい科目ではありますが、出来るだけ早期に基本を習得させてあげられるようにしてみてください。
また、お子さん一人ひとりによって状況は違います。
お子さんの状況に合ったアドバイスが必要なので、国語の成績にお悩みの場合、家庭教師を付けることも選択肢として是非ご検討ください。

この記事を書いたのは

現役医学部生ライター I

家庭教師ファーストの登録教師。和歌山県立医科大学 医学部に在学中。国立中学受験を経験。学生ながら、家庭教師指導人数は20名以上。塾講師経験も。

著作・制作

家庭教師ファースト/株式会社エムズグラント

『質の高いサービスを、良心的な価格で』をモットーに、全国で20年以上家庭教師を紹介しています。実際に担当する教師による体験指導受付中。教育に関する相談もお気軽に。

記事を検索

カテゴリー

新しい記事

人気の記事

TOPへ戻る