
家庭教師ファースト教育コラム理科・科学の雑学
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「ゴリラの正式名称って、ゴリラゴリラゴリラなんだよ!」
皆さんは友達との会話の中でこのようなことを話したり、聞いたりしたことがあるかもしれません。実はこれはほとんど正解なんです。実際はゴリラゴリラゴリラはニシローランドゴリラの正式名称であり、このニシローランドゴリラが地球上でもっとも多いゴリラなんです。ゴリラ全体を指す場合は、1つ減らしたゴリラゴリラが正しい表現になります。
では、この正式名称とは一体なんなのでしょうか?それは学名と呼ばれるものです。私たち人間にはホモ・サピエンス・サピエンスという学名が存在しています。このホモ・サピエンスというキーワードは聞いたことがあるのではないでしょうか?この学名について今回は説明していきたいと思います。
なお、勉強の事でお困りの際には是非私たち家庭教師にもご相談ください!
私たちの身の回りには、非常に数多くのものが存在しています。そして私たちは必要に応じてそれらに名前を付けています。しかし、それぞれが自分勝手に名前をつけてしまうと、何(名前)が何(モノ)を表しているのか分からなくなってしまいます。 少し本筋からは逸れてしまいますが、例えば「コケ」という単語を聞いた時に、皆さんの多くはジメジメした所で石の周りに生えている植物を連想すると思います。もしある人が「この前コケ食べた時に〜」と話し始めたら驚きますよね。実は石川県などの北陸地方では、コケという単語はキノコのことも意味するのだそうです。
厳密性や国際性が要求される学問上の名前は、一定のルールにしたがって命名されることがあります。これを学名と言います。一般に学名と言った場合は、ラテン語で表した生物の種名を指します。しかし、同じようにキチンとしたルールが存在し、それに則って命名された他の学問上の名前も「学名」と呼ばれます。例えば鉱物につけられる名前がその例です。
学名にはラテン語が用いられています。ラテン語は古代ローマ〜ローマ帝国で公用語として普及していた言葉です。英語の言葉のおよそ半分は語源がラテン語に直結しているか、間接的に由来しています。1つだけ例を挙げると、ロウソクを意味する「candle」は光り輝く「candela」というラテン語から出来ています。現代において日常的にラテン語を話す人はおらず、いわゆる死語になっています。しかし、ヨーロッパの古い書物(古典)を学ぶ上ではラテン語は必須知識であるため、大学でラテン語の授業が行われるなど、今でも学習する人が一定数存在します。(なお、バチカン市国ではイタリア語に加えてラテン語を公用語にしています。)
では学名は一体どうやって付けられるのでしょうか?
それは「分類学の父」と呼ばれるカール・フォン・リンネが確立したルールが適用されています。スウェーデンの生物学者であるリンネは1753年に『植物の種』を出版し、その後1758年に『自然の体系 第10版』を出版しました。この過程を通じてリンネは動植物を属名と種名の二つの名称で固定する二命名法(二名法)を確立しました。先に出した『植物の種』が植物命名法の、3年後に出した『自然の体系 第10版』が動物命名法のそれぞれ基準となりました。
学名では属名と種名に注目するわけですが、そもそも属や種とはなんでしょうか?属や種は分類学上の階級の名前になります。この階級は全部で7つに分かれています。大きいグループから「界」「門」「網」「目」「科」「属」「種」とだんだん細かいカテゴリーに分かれていきます。
ここで日本に分布するキツネであるアカギツネを例に見てみると、「動物界ー脊索動物門ー哺乳網ーネコ目(食肉目)ーイヌ科ーキツネ属ーアカギツネ」となります。実際にはこれをラテン語で表すと「AnimaliaーChordataーMammaliaーCarnivoraーCanidaeーVulpesーVulpes」になります。ここでは表記を省略していますが、門と網の間に脊椎動物亜門(Vertebrata)というサブカテゴリーがあります。他にも種によって亜門や亜科、亜種などがあります。
学名に関してはいくつかのルールが存在しますが、ここでは最低限気をつけるべきポイントのみご紹介します。
①斜字(イタリック体)のラテン語で表記する。(難しい場合は下線を引く)
②属名の頭文字は大文字、種名・種小名は全て小文字にし、間は半角スペースを入れる
③亜種の場合は属名+種名+亜種名で書く。
④種名・種小名だけで書かない。(属名を必ず書く)
⑤既に存在している名前は使用できない。(属が違えば使用できる)
⑥種名が特定できない時は属名の後にsp.と書く。
⑦これだと思うが確実ではない時には属と種の間にcf. またはaff.を入れる。
⑧新種だと思われる時、属名の後ろにn.sp.と書く。
①〜④は学名を記載する時に、①〜⑧は学名を付ける時に注意しましょう。
リンネの二命名法や学名のルールを確認した上で、アカギツネの学名を表記すると「Vulpes vulpes」になります。しかし、文献などでは「Vulpes vulpes Linnaeus, 1758」という表記で見かけることがあります。学名の後ろに何か付け足されていますよね。これは命名者とその学名が公表された年を表しています。このLinnaeusはそう、リンネのことを指しています。つまり1758年にリンネが「Vulpes vulpes」を命名したことが分かります。一体なぜ命名者と公表年を記載するのでしょうか?
この理由を知るには、学名を認定する国際的な機関が存在していなかった時代まで遡ります。当時、違う生物に同じ学名が付けられることがありました。学名は種を示す厳格なモノであるため、1つの学名が2つの生き物を指すことは避けなければなりません。万が一、同じ学名で被ってしまった場合には、先に命名した側に優先権があります。しかし、どちらの命名者が先なのかすぐに決める手がかりがありません。そこで、引用情報を付け加えることで、その学名の示す生物をより明らかにする手法がとられました。現代ではほとんど見かけませんが、逆に古くから知られている種は命名者の名前を書くのが一般化していることがあります。これについては動物と植物でルールが異なります。
まず動物では学名+命名者、もしくは学名+命名者+公表年のどちらかで表記します。つまり、アカギツネであれば、先ほど出てきた「Vulpes vulpes Linnaeus, 1758」か「Vulpes vulpes Linnaeus」となるわけです。こうすることで、もし仮に「Vulpes vulpes 」という学名を持つ他の生き物がいたとしても、その文中ではアカギツネのことを指していると読む人に伝えることができます。
植物の場合、一般的に推奨されているのは命名者のみで、公表年は特にルールで設けられていません。もし年を表記する場合は最後にカッコを付けて書きます。またリンネなどのように著名な命名者の場合はL.と頭文字だけで表記されたり、Linn.やLinneなど物によって表記はバラバラなことがあります。(ピリオドは省略時に付けます。)
また、命名者を書く時に、名前だけでは命名者が複数該当してしまうことが考えられます。ここで架空の二人の命名者Alex FordとJamie Fordの二人がいたとします。学名の最後にFordと付けてしまうと、どちらのフォードなのかが判断できません。その際には、A. Ford とJ.Fordのようにどちらかが区別できるような表記にする必要があります。もし命名者が名前オンリーだったら、それは同姓の命名者が登録されていないか、同姓の中で一番著名な命名者を指していることが考えられます。
ちなみに学名が被ってしまう現象は2パターン存在します。それは「シノニム(同物異名)」と「ホモニム(異物同名)」です。シノニムは同じ生き物に2つの学名がついてしまう現象です。すでに名前があるのを知らずに学名を付けてしまったか、元々は別の種だと考えられていた生物が研究の結果、実は同種だった場合に起こります。ホモニムはその逆で、1つの学名が2つの生き物を指してしまう現象です。種類数がとても多い昆虫類などでは、新種に学名を付ける時に、知らずに同じような名前を使ってしまう事があります。
学名の登録時にスペルミスがあったとしても、それが登録されてしまった場合、スペルミスを理由に学名を修正することは出来ません。また論文などを執筆するときに、使用する生き物の学名を見てスペルミスを直して書いてしまうと、それは誤りということになります。
みなさん銀杏(イチョウ)は知っていますよね。イチョウの学名は「Ginkgo biloba L.」(ギンコー・ビロバ)です。銀杏を音読みで読むと「ギンキョウ」で、ローマ字に直すとGinkyoになります。二つを見比べてみると、学名ではyがgになっています。これは命名者であるリンネが学名に用いる際に参考にした「日本誌」という本で、銀杏がGinkgoと間違って書かれていたことが原因だと言われています。もし銀杏の学名を書くときにスペルミスを修正して「Ginkyo biloba L.」と書いてしまうと、それは学名として正しくない表記になります。
ウグイスとオオルリ、そしてコマドリは日本の三鳴鳥と呼ばれるほど、日本で代表的な鳴き声のキレイな鳥です。コマドリは日本周辺にのみ生息する種で、江戸時代に日本を訪れたヨーロッパ人が、ヨーロッパに戻った際にコマドリを紹介しました。そして学名を付ける時に、和名であるコマドリを入れて「Larvivora komadori」という名前にしようとしてくれました。現在、「Larvivora komadori」という学名が指しているのはコマドリによく似たアカヒゲという鳥です。
では、肝心のコマドリの学名はどうなったのかというと、「Luscinia akahige」になっています。そうです、見た目のよく似た2種の鳥の学名がそのまま逆転してしまいました。どうやら日本から送られてきた標本を見て学名を付ける作業をしていた時に、不幸にもコマドリとアカヒゲの学名が入れ替わってしまったとされています。
では学名は修正されることは無いのでしょうか?実は学名の変更自体は頻繁にはありませんが、珍しいことではありません。じゃあ変更はいつ起きるのでしょうか?ある生物についての研究が進んだ結果、その生物の属が変わることがあります。学名は属名+種小名なので、属が変われば当然学名が変わることになります。これが学名の変わるタイミングだと言えるでしょう。
学名が変わった例としては色々ありますが、ここではナンヨウマンタを挙げます。ナンヨウマンタは数年前まで「Manta alfredi(Krefft, 1868)」という学名が付いていて、マンタ属であると考えられていました。しかし、遺伝子解析を使ってマンタと姿の似ているイトマキエイ類との系統関係を調べたところ、ナンヨウマンタはイトマキエイ類の系統に完全に含まれていることから、マンタ属でなはくイトマキエイ属の1種とするのが妥当とされました。
そのため、ナンヨウマンタは新しい学名である「Mobula alfredi(Krefft, 1868)」となりました。ちなみにマンタ属にはナンヨウマンタとオニイトマキエイの2種がいましたが、どちらもイトマキエイ属に変更され、マンタ属は解体されています。
ここで冒頭に出てきたゴリラのお話をしたいと思います。
ゴリラは元々1種しかいないと考えられていて、学名は「Gorilla gorilla」でした。しかしアフリカ西部と東部では個体差がある事から2つの亜種に分けられました。この時点では西部のニシローランドゴリラが「Gorilla gorilla」、東部にいるマウンテンゴリラが「Gorilla beringei」になりました。研究が進み、亜種だったものが独立種になり、ニシローランドゴリラとマウンテンゴリラがさらに2つに分かれることになり・・・最終的には西部のニシゴリラ1種2亜種と東部のヒガシゴリラ1種2亜種になりました。
こんな経緯からニシゴリラの亜種であるニシローランドゴリラは「Gorilla gorilla gorilla」(属名+種名+亜種名)になりました。ちなみにマウンテンゴリラは「Gorilla beringei beringei」となります。
ここからは学名にまつわる雑学やエピソードを紹介していきます。
ある日、法政大学で研究をしている教授がたまたまツイッター(現X)を見ていると、ふと1枚の写真が目に留まりました。それは銚子まで釣りに来ていた人がなかなか釣れず、釣り場にいる小さな節足動物を撮った写真の1つでした。その写真に映ったダニを見て、「これは新種のダニかもしれない」と教授は考え、すぐに写真を投稿した人に連絡を取りました。その後、銚子までダニの採集に行き、共同研究をしている海外の大学チームとチェックを行い、新種であることを確認しました。その後執筆した論文は日本動物分類学会誌の「Species Diversity」に3月22日付で公開されました。この新種のダニに対して、和名はチョウシハマベダニと名付けましたが、発見のきっかけがツイッターであったことから学名は「Ameronothrus twitter」と名付けました。
実はツイッターで新種が発見されたのはこれが初めてではありません。それよりも前に、ツイッターに上げられたヤスデの写真を見て、新種の菌が発見されました。この新種の菌には「Toglomyces twitterit」という学名が付けられました。
今はインターネットの発展はもちろんのこと、スマートフォンのカメラの機能も格段に進化しています。数年前までは写真の画質のせいで気づけなかった些細なことも、今では気づく可能性が高まりました。これからツイッターやインスタグラムなどのSNSをきっかけに、新種の生物が発見されるニュースが増えるかもしれませんね。
先ほど学名にTwitterが入っている生き物を紹介しました。皆さんの中には、「学名にそんなTwitterとか入れるのって大丈夫なんだ・・・」と思った人がいるかもしれません。実は学名のルールはそこまで難しく考えなくても大丈夫なんです。二名法を考案した分類学の父リンネも、「すべての種にはそれぞれ独自の分類があり、それを使うことにみんなが同意するならば、その名前がどんな物であっても問題にはならない」と主張しました。
というわけで、現在では、新種の生物に名前を付けることに関するルールはそんなに厳しくありません。ラテン語のアルファベットが使用されていて、なおかつ攻撃的・差別的なものでなければ学名として認定されるようです。自分の好きなお菓子の名前やゲーム、ドラマのキャラクターなどにちなんだ名前を付けることもおそらく可能だと思います。ここからは少し変わった学名を持つ生き物を見ていきましょう。
高度好塩菌はその名の通り、塩田や塩湖などの高塩環境(塩分が多い)を好んで生育する古細菌の主要グループの総称です。その高度好塩菌の1種に「Halorubrum chaoviator」という学名を持つものがいます。この学名が表す意味は「むなしい旅人」です。どうしてこんな名前が付けられたのでしょうか。
それはこのバクテリアが、およそ2年間も宇宙空間を生き抜いたことから付けられました。2009年、とある研究チームがそのバクテリアのサンプルを国際宇宙ステーションに送りました。もっと正確に言うと、国際宇宙ステーションの中ではなく、外に送りました。そのため、送られたサンプルはすべて宇宙空間に放り出されて、太陽からの光線から影響を全く受けなかったものもあれば、部分的に守られたもの、そして完全にさらされたものに別れました。太陽放射を何の軽減も無く浴びてしまったバクテリアは全て死んでしまいましたが、一部守られたもののなかには生き残ったものもいて、完全に守られたバクテリアはほぼほぼ全て生き残ったのです。
クモの専門家であるドイツの昆虫学者イェーガーは、2008年に東南アジアのマレーシアで新種のクモを発見しました。そのクモは成長すると体長15〜25ミリメートルほどにもなり、全身が黄色、オレンジ色、赤色の毛で覆われています。このクモに対して、イェーガーは「Heteropoda davidbowie」という学名を付けました。そうです、あのイギリスが生んだ伝説的ロックスターのデヴィッド・ボウイです。今の世代的には彼の曲を聞く機会が少ない・無いかも知れませんが、その名前を聞いたことがある人はいると思います。
実はこの昆虫学者イェーガーはこれまでに200種もの生物を発見し、命名を行ってきました。そしてその学名に有名人の名前を用いることも少なくありません。彼が発見してきた生物の多くは、希少で、絶滅の危機に瀕していて、そして容易に(絶滅を)見過ごされるものばかりです。実際にデヴィッド・ボウイと名付けられたこのクモも、その生息地である島におよそ500匹程度しか生き残っていないとイェーガーは推定しています。こうした絶滅の危機にある生き物を発見した際、それらに有名人の名前を付けることで、ニュースなどで独自の大見出しがつき、話題に上がり、保護活動に人々の関心が向くようになるかもしれないと彼は願っているそうです。
もう1つ、学名に有名人の名前が使用されたものを見てみましょう。古生物学者であるレッグはおよそ5億年前あたりに生息していたであろうロブスターのような生物の化石を発見しました。この生き物は体長4センチほどと比較的小さく、おそらく浅い海底に沿って餌を捕ったり漁ったりするのに自身の持つ大きなハサミを使っていたと思われます。実はこの生き物は、私たちの身の回りにいる節足動物の先駆けなんです。節足動物といえば、カニやサソリの他に、クモやムカデなどの虫も該当します。
レッグはこの化石生物に「Kootenichela deppi」という学名を付けました。属名の「Kootenichela」は、その化石が発見された場所であるブリティッシュ・コロンビアのクートネイ(Kootenay)国立公園、並びにその生き物の最も目立つ特徴である「ハサミ」を意味するラテン語のchelaを組み合わせています。そして種名の部分である「deppi」は、ハリウッドスターであるジョニー・デップ(Johnny Depp)から来ています。実はこの化石を発見した時に、そのハサミを見て、レッグは映画『シザーハンズ』に登場するエドワード・シザーハンズを思い浮かべました。そして、学名を付ける際にシザーハンズ役を演じたジョニー・デップの名前にあやかることにしたそうです。
ここまで学名に有名人の名前が入っている生き物を2つ紹介しました。皆さんの中には「さすがに実在する人の名前を使うのは気が引けるなぁ」と思う人もいるでしょう。では次にSFやファンタジーなどの創作物に登場する名前を学名に入れたパターンを少し見てみましょう。
ゴキブリカリバチというハチの1種には「Ampulex dementor」という学名が付けられています。この種名の「dementor」という部分は、「ディメンター」と読むことができます。この言葉に聞き覚えがある人はかなりいるのではないでしょうか。そう、あの『ハリー・ポッター』シリーズに登場するディメンターです。
ここで知らない人に説明すると、ディメンターは人間の幸福をエサにし、周りの人間に絶望や憂鬱を与える闇の生物です。また人間の魂を吸って奪い取る事ができ、魂を失った人間は永遠の昏睡状態になることから吸魂鬼とも呼ばれる生き物です。(要するに敵側のモンスターです)
どうしてこのような学名が付けられたのかというと、その特殊な習性をこのカリバチが持っているからです。その習性とは、ゴキブリを刺して毒を注射すると、刺されたゴキブリは肉体的に動けるものの自分の体をコントロールすることができないというマインドコントロール状態にしてしまいます。その状態になると、カリバチは簡単にゴキブリを運んで行って食べることができます。毒を注入されたゴキブリが、まるで魂を抜かれた人間のように見えるからこの名前を付けたのでしょう。
先ほどは『ハリーポッター』が出てきましたが、次はなんと『スターウォーズ』です。今回紹介する学名は「Han solo」です。それは三葉虫の一種で、とても古く絶滅した海生節足動物が化石化したものです。命名者である研究者ターベイは、友人に「スター・ウォーズのキャラクターにちなんだ名前を付けてみろよ」と挑発され、それに答えたようです。ここまでの情報だけでは、好きなキャラクターの名前を何の関係も無く付けたかのように思えますが、実はこの名前は上手くできているのです。
理由の1つとして、その化石は中国の湖南省で発見されており、中国の人口の大多数を占める民族では漢民族で、漢という字は「ハン」とも読めます。そして、もう1つの理由として、化石で見つかったその三葉虫はたまたまその科で知られる唯一の生物、つまり「ソロ」というわけです。どうでしょうか?全く無関係な学名を付けたとも言い切れない感じがしますね。
今回は学名について紹介しましたが、いかがだったでしょうか?前半は学名に必要な生物の分類だったり、リンネの作った二命名法のルールだったりと真面目な内容が多かったと思います。しかし後半に進むにつれて、様々な学名にまつわるエピソードを紹介したので、皆さんに「学名って意外と厳しい・難しいものでは無いんだな」と思ってもらえたら幸いです。
もし興味が出てきたら、リンネや生物の分類について調べても良いと思います。ラテン語の意味やそこから生まれた英単語を探すのも良いでしょう。生物ではない鉱物などの学名や面白い学名(今回は内容的に紹介していませんがとてもインパクトの強い学名を持った生き物がいます)を探すのも楽しいと思います。どんな内容でも良いので気になったらぜひ調べてみてください。
なお、勉強の事でお困りの際には是非私たち家庭教師にもご相談ください!
家庭教師ライターS.I
家庭教師ファーストの登録家庭教師。信州大学卒。教員免許所持。家庭教師だけでなく個別塾講師としてのキャリアもあります。