家庭教師ファースト教育コラムその他の雑学

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高校生の家庭科で「資産形成」が必修化~高校生が知っておくべきお金の知識~

  • その他の雑学
  • 2021.12.21
  • 現役医学部生ライター I

2022年度から、高校の家庭科の授業で「資産形成」が必修化されます。
 
これまでの家庭科でのお金に関する授業は「無駄づかいしない」「だまされない」などといった、どちらかというと消費者目線の内容でした。
新しい学習指導要領は「将来に備えた資産形成の重要性」にも踏み込み、預貯金、民間保険、株式、債券、投資信託など、基本的な金融商品のメリット・デメリットなどについても教えていくとのことです。
 
高校卒業まではアカデミックな世界に生きていて、遊びに行くときは、親からおこづかいをもらって遊びに行くというスタイルの人が多いと思います。
しかし、高校を卒業して働きだしたり、大学や専門学校に行ってアルバイトを始めたりすると、お金に関する知識がどうしても必要になります。
 
そこで、今回は2級ファイナンシャルプランニング技能士の筆者が、高校生に卒業するまでに知っておいてほしいお金の話をします。
具体的には、家計管理、ライフプランニング、使う、ためる、増やす、備える、借りる、といった内容です。
是非最後までお付き合いください。

知っておくべきお金の知識①「家計管理」

知っておくべきお金の知識①「家計管理」

家計管理といっても、いきなり経済的に自立するわけではありませんが、あなた自身のお金のやりくりを家計だと思って話を読み進めてください。
 
家計管理とは、収支管理です!
収支とは、収入と支出のことです。
つまり、入ってくるお金と出ていくお金を管理しようということです。

収入と所得の違い

高校生まではお小遣いをもらうだけかもしれませんが、アルバイトをしたり働きだしたりすると、収入を得ることができます。
お金をもらう意味の言葉で、収入のほかに「所得」という言葉を聞いたことはありませんか?
同じ意味だと思っている人が多いと思うので、ここでじっくり説明しておこうと思います。
 
「収入」と「所得」はもらったお金の額であるという意味ではほぼ同じですが、実は微妙に異なります。
もらったお金は、そのまま全額あなたのものになるわけではないからです。
お金をもらった後、税金(所得税、住民税)や社会保険料(健康保険、厚生年金保険など)を納めて、あるいは事前に差し引かれた金額が手元に残る形になります。
 
税金と社会保険料を納める前のもらったお金を「収入」といい、税金と社会保険料を納めた後、手元に残った金額を「所得」(手取り)といいます。
「手取り」は、世間では「手取り収入」といわれることが多く、収入の定義を混同してしまっている人が多いため、ここではあえて手取りという言葉を使わず、所得という言葉を使って説明しています。

103万円の壁とは?

大学生になったらアルバイトをいっぱいして遊ぶお金を稼ぐんだ!!!と息巻いている高校生はたくさんいると思います。
実際、僕もその1人でした(笑)
少しアルバイトについて調べてみると103万円の壁という言葉に出会うことが多いと思います。
ここでは、103万円の壁について詳しく説明していこうと思います。
 
アルバイト(あるいはパートタイマー)による給与収入が年間103万円までは、税金や社会保険料を納める必要がなく、「収入=所得」となります。
しかし、年収が103万円を超えると税金や社会保険料を納める義務が発生するため、所得は大幅に減少します。
この義務を回避するためには、年収を103万円以内に収める必要があります。
(給与収入以外の収入を作ることも可能ですが、高校生向けにしては話が複雑になりすぎるので割愛します。)
 
なぜ、103万円という微妙な数字なのかという説明も本当はしたいのですが、話が長くかつ高度になるので、基礎控除48万円と給与所得控除額55万円というキーワードだけ投げかけておきますので、興味のある人は調べてみてください。
「103万円という数字は、収入です。所得ではありません。」
次にこの言葉の意味を詳しく説明していきます。

収入と所得が混在している可能性

基本的に働いて得られるお金は収入で、そこから税金や社会保険料を納めたあと手元に残る金額が所得といいましたが、会社によっては、事前に税金や社会保険料を差し引いた金額をみなさんに支払っている(この仕組みを源泉徴収といいます)場合があります。
このような会社から得られるお金は、収入ではなく所得となります。
 
もし、このような賃金形態の会社でアルバイトをしていて、年収が103万円を超えない場合、本来払わなくてよい税金や社会保険料を納めてしまっている状況になります。
そのような場合、年末調整あるいは確定申告というものを行って、本来払わなくてよいお金を取り返さなければなりません。

会社によっては、年末調整や確定申告の案内をしてくれることもありますが、義務ではないので、一人ひとりにしっかり告知してくれるとは限りません。
このような知識が欠如しているだけで、あなたのアルバイトによる給与収入のうち約20%を失ってしまう可能性があります。
しかも、所定の期間を過ぎてしまうと、取り返す(還付といいます)申請を出すことが出来ません。
 
以上のことから、みなさんはアルバイト先から得られるお金は、収入なのか所得なのか敏感になってください。
いちばん悲惨なケースは、収入と所得の2つのお金が混在していて、全て収入と思い込んで103万円に収めたつもりでも、収入ベースで計算し直したら103万円を超えていて多額の税金と社会保険料を納めなければならないという事態です。
これを読んでいるみなさんは、自分が回避するだけではなく友だちにも教えてあげてくださいね!

支出の管理

収入について熱く語り過ぎて本題を忘れてしまいそうでした。
家計管理とは収入と支出の管理と説明していました。
次は、支出についてです。
支出は簡単で「お金を払うことすべて」です。
 
支出において大事なことは、自分がいくら使ったか管理することです。
お小遣いをもらったときは、1カ月で計画的に使いますよね。
その感覚は、やがてマヒするのでしっかり管理する必要があります。
 
マヒする理由としては、支出の幅が増えるからです。
日常的な遊びの出費だけでなく、将来は税金や社会保険料に加え、家賃、食費、光熱費、水道代、スマホ代、Wi-Fi代、車を所有したりすれば、車の税金、保険、駐車場、ガソリン…などなど。
かなりの種類・金額の支出があり、それを財布の中と頭の中で管理することはかなり難しいです。
なので、何かしらの手段を使って支出の管理をしましょう。
 
具体的には、スマホのアプリで家計簿をつけましょう。
面倒ですが、日々の生活でいつ何にどれくらいの金額を使ったのかを1か月間徹底的に記録します。
すると、あなたの支出を客観的に把握することができます。
 
支出を客観視したら、次は収入とのバランスを考えましょう。
支出が収入を上回る場合は、赤字ですね。
これが続く状態はよくないのですぐに改善しましょう。
無駄遣いをなくして、時には何かを我慢する必要もあります。
支出が収入を下回っている場合、余った金額は貯金などの手段でお金を貯めることができます。
次章では、お金を貯めることについて説明していきます。

知っておくべきお金の知識②「ライフプランニングと貯金」

知っておくべきお金の知識②「ライフプランニングと貯金」

人は生きているとお金がかかります。
高校生に夢のない話をしてしまってすみません。でもこれが現実です。
日々の生活とは別に、大金が必要になる時期を予想しつつ、自分がどのような人生を歩みたいか考えてライフプランを立てていきましょう。
 
大金が必要になる一例としては、結婚、出産、住居の購入、車の購入などが挙げられます。
いつ、どれくらいの金額が必要になるのかを予測して、その大型出費の備えが必要です。
もちろん、家は一括で購入できる人はほとんどいないのでローンを組むことになるのですが、ローンについては後述します。
 
大型出費は、ひと月の収支ではまかなえないので、毎月コツコツためる必要があります。
お金を貯めるためには、毎月の生活で支出をある程度抑えて収入を下回るようにして差額を貯金していきましょう。
 
人生はなかなかライフプランニング通りいきませんが、備えあれば憂いなしです。
結婚したい人が突然現れるかもしれません。
そんなときに結婚資金を準備していなかったからという理由で、結婚できなかったら一生後悔しますよね。
過剰な貯金は、日々の生活が楽しくなくなりますのでお勧めしませんが、ぜひ、適度な倹約、適度な貯金を心掛けていきましょう。
支出を減らすことが難しい人は、天引き貯金という方法がおすすめです。
あらかじめ、貯金する額を強制的に差し引いて、その残りの金額から支出して生活していく方法です。

知っておくべきお金の知識③「お金を増やす」

知っておくべきお金の知識③「お金を増やす」

お金を貯める以外にお金を増やす方法として、投資という手段があります。
株だったり、FXだったり、債権、ゴールド、不動産、最近であれば仮想通貨なんかもありますね。
マイルドな言い方をすると資産運用なんて言ったりもします。
 
投資には種類がありすぎて全然わからないという人が多いと思います。
実際、かなり奥が深く、ここではすべてをお伝えすることが出来ません。
なんせ、私自身、まだ、投資の全容を把握しているわけではありません。
 
投資、特に株をざっくり説明します。
企業は、事業を行うための資金を調達するために株式を発行します。
我々は、企業が発行した株式を売買することで、利益を得ることを目指します。
株式は日々値段が変動しているので、安いときに買って高くなったら売る、という方法によって利益を得ることができます。

株は危険!?

「株は危険だからやめておけ」こんな言葉を聞いたことはありませんか。
この言葉は正しいです。
しかし、間違ってもいます。
ここで正しい知識を身に着ければ、株の中でも何が危険で何が安全なのかを理解することができます。
 
株が危険だといわれるのは、一般的に個別株といって各会社の株式を売買することを指します。
各会社は、日々、かなりの割合で変動しています。
今日は1株1000円だったものが明日には500円まで価値が落ちているかもしれません。
100株保有していると仮定した場合、10万円が5万円になりますね。
自分が何もしていなくても1日で5万円減るとなると…ゾッとしますね。
 
この株にもし全財産を投入していた場合、一晩で全資産が半分になってしまいます。
これが、危険だといわれる所以です。
この危険を回避するためには、リスクとリターン、リスク許容度という概念の理解が必要です。

リスクとリターン、リスク許容度

リスクとリターンについて説明します。
「リターン」とは、投資をすることによって得られる利益のことを指します。
「リスク」とは、投資をすることによって被る損失のことを指します。
リスクとリターンは密接な関係があり、リスクが小さいとリターンが小さい、リスクが大きいとリターンも多きいという原則があります。
 
この原則を知っていれば、「必ずもうかる投資がある」といった夢のような言葉は、存在しえない言葉だということが容易に分かります。
詐欺師は、このようなお金に関する知識がない人、つまりマネーリテラシーの低い人に付け込んで、お金を搾取しようとしているのです。
正しい知識を身に着けて回避していきましょう。
もし仮に、必ず儲かる投資があるならば、人に教えず、全部自分の利益にするために自分の持つすべての貯金をその投資に投入しますよね(笑)
 
もう1つのテーマのリスク許容度についてですが、リスク許容度とは、自分はどこまでの損失に耐えられるかということです。
リスクとリターンの原則に基づくと、リスク許容度の大きい人は大きなリターンを得られる可能性が高いです。
20代といった若い頃であれば、リスク許容度を大きくして大きなリターンを狙い、年を重ねた頃であれば、リスク許容度を小さくして、堅実な資産運用をしていく必要があります。

リスクの高い投資とリスクの低い投資

株に話を戻します。個別株は、極めてリスクの高い投資に分類されます。
資産が半分になるなんて普通の人は耐えられませんよね。
 
比較的リスクの低い投資に投資信託というものがあります。
投資信託とは、投資家(つまり投資信託という金融商品の購入者であるみなさん)から集めたお金をプロが運用してお金を増やそうとすることを表します。
成果は、購入者に還元されますが、個別株ほどの大幅な上下はなく、上がり過ぎず下がり過ぎずといったところです。
投資信託は、商品によって株式のみであったり、債権や不動産をくみあわせているものもありますし、株式といっても世界中の物を買っていたり、アメリカのみ、日本のみといった国の違いもあり、数千種類の投資信託があります。
 
リスクの低い投資には、他に債権があります。
国は国債を発行することでお金を借ります。
国は、一定期間を過ぎると、借りた金額に利子を上乗せして国債の購入者に返還するという仕組みです。
この利子は、個別株や投資信託に比べるとかなり少ないですが、お金が減る可能性も低く、リスクもリターンも少ない安全な資産運用ということになります。

よく考えて投資すれば「危険」ではない

ここまでの知識を身に着けたうえで、どのような種類の投資をしたいか考えれば、投資は危険なものではありません。
いちばん危険なのは、各投資がどれくらいのリスクとリターンなのかを把握せずに、「友人に勧められたから」などといった安易な理由で始めることです。
 
とはいっても、リスクの高い投資は専門性が高く、誰にでも気軽に始められるものではありません。
できるだけ気軽に始められる投資かつ、できるだけリターンを大きくするための方法を知りたいですよね。
それは、長期、分散、積立といったキーワードの元、投資信託を購入することです。
それぞれのキーワードを簡単に解説します。
 
まず、「長期」ですが、10年20年といった長期間という視点で世界経済を見ると、ずっと(少なくともここ30年は)成長しています。
日々株価は上下していますが、長期で見れば株価は上がり続けています。

次に「分散」ですが、これは個別株の欠点を補います。
1つの会社の株式を保有していると、日々価格が大きく変動してリスクが大きくて困ります。
しかし、何百何千もの会社の株式を保有すると、何かの株が大きく下落しても何かの株は上がっていて、全体で見たら大きく下落することは考えられにくいです。
つまり、リスクが下がり(もちろんリターンも下がる)安全で堅実な資産運用ができることになります。

最後に、「積立」です。
株価は日々変動しているので、出来るだけ安く買いたいですが、
今の株価が安いのか高いのか、これから将来株価は上がるのか下がるのかなんて、プロでも予想が難しく素人にできるものではありません。
そこであえて株価の上下を無視して、定期的に一定金額を投資する手法(ドルコスト平均法といいます)によって、とりあえず買い増ししていこうという考え方です。
長期的には、株価は上がりますから、とりあえず買っておこうという精神です。

投資による利益には税金がかかる

投資により、利益を得た場合、約20%の税金がかかります。
悲しいですよね。
できれば、投資によって得た利益は全額自分のものにしたいですよね。
そんな夢の方法があります。
もちろん合法です(笑)
 
それは、NISAという口座で投資を行うという方法です。
NISAには、複数の種類がありますが、おすすめは「つみたてNISA」です。
年間40万円を20年間非課税で投資することができます。
最大800万円の非課税投資が行えます。
この方法を利用しない手はありません。
投資を始めるなら、まずは「つみたてNISA」からはじめられることを強くお勧めします。

知っておくべきお金の知識④「銀行口座の機能」

知っておくべきお金の知識④「銀行口座の機能」

銀行口座には、「預ける」、「ためる」、「引き出す」、「振り込む」といった4つの機能があります。
お小遣い程度の少額であれば、引出しに入れておいて良いですが、大人になってまとまった額を保有している場合、全額引出しに入れておくと、例えば強盗にあったときは全財産を失います。
引き出しにお金を入れておくのは、危険です。
銀行に「預ける」ことでお金を安全に管理することができます。
万が一銀行が倒産しても1000万円までは預金は保護される法律があるので安心してください。
 
天引き貯金のように、貯金用の口座を開設することで、貯金が苦手な人でも効率的に「ためる」ことができます。
銀行やコンビニのATMでお金を「引き出す」ことができます。
自分の生活圏の中にたくさんの銀行やATMがある方が便利です。
 
基本的に銀行からお金を引き出すのに手数料はかかりませんが、手数料がかかる場合もあります。
それは、ATMを時間外に利用した場合です。
ATM手数料がかからない時間帯や、かかる場合はいくらなのかを把握しておきましょう。
ほとんどの場合、1回100円程度ですが、塵も積もれば山となるです。
基本的に、手数料がかからないようにしましょう。
 
お金の支払い方のひとつに、「振り込み」という方法があります。
遠方の人にお金を支払う手段としてよく使われます。
この振り込みを行う際、振込手数料というものがかかってきます。
この振込手数料も約200円となっていて、出来るだけ振込手数料の支払いを回避しましょう。
楽天銀行といったようなネットバンキングを利用すると、毎月何回か振込手数料が無料になることが多いです。

知っておくべきお金の知識⑤「クレジットとローン」

知っておくべきお金の知識⑤「クレジットとローン」

クレジットカード

クレジットカードは、現金を持ち合わせていなくても支払いを済ませることが出来る夢のカードです。
といいたいところですが、実際はカード会社が立て替えて支払ってくれているだけで、クレジットカードを使った人は、カード会社に借金をしている状態になります。
 
大体は翌月末にまとめて支払いを行うことになります。
支払方法は、クレジットカードを発行するときに、引き落とし先の口座をあらかじめ設定しておくことで、自動的に支払いが行われます。
引き落としが実行される日までに、引き落とし予定額よりも残高が下回っている場合、引き落としが実行されず、繰り返すと金融機関のブラックリストに載ることになります。
 
ブラックリストに載ると、新しいクレジットカードの発行の審査に落ちたり、ローンを組むための審査に落ちたりします。
クレジットカードやローンは、貸す側(カード会社や金融機関)にリスクがあります。
貸したお金が返ってこなかったら困ります。
そこで、借りたいと申し出てきた人や、クレジットカードを発行したいと申し込んできた人に対して、貸したり発行したりする前に一定の信用があるかどうかの審査を行います。
何度もクレジットカードの引き落としに失敗していると、この人から貸したお金を回収することは難しいという風に判断されてしまい、審査に通ることが出来ません。
 
一度ブラックリストに載ってしまうと、すぐにはブラックリストから脱却することが出来ません。
必要な時に、ローンを組めなかったら、家を買うことが出来ないかもしれません。
将来の可能性をつぶさないためにも、利用するなら計画的に、ブラックリスト入りは回避しましょう。
 
また、リボ払いには十分注意してください。
リボ払いは、毎月の支払額を一定の金額に固定して、金利とともに返済していくというものです。
よく似た支払方法に分割払いというものがありますが、こちらは支払回数を決めて支払うという仕組みなので性質が違うものです。
リボ払いには手もとにまとまったお金がないという場合でも支払いができるというメリットがあります。
ただし、利息が発生するため、リボ払いを利用しすぎると、気付いたら数百万の支払い総額なんてこともあり得るのです。
余程のことが無い限りは、リボ払いは利用しないことをお勧めします。

ローン

ローンは、住宅ロ-ンのような低金利で国が管理しているようなものもあれば、消費者金融のようなものもあります。
基本的に、お金を借りたならば、借りた金額に利息を上乗せして返済することになります。
住宅ローンは、国が管理していて利息が少ないことが特徴として挙げられます。
利息が少ないということは、余分に払う金額が少なくてうれしいですね。
さらに、住宅ローンを組むことで減税されるという制度もあります。
 
しかし、お金の用途が住宅に制限されていたり、ローンの審査が厳しいなどといった制約もあります。
そりゃそうですよね、家を買うための大金を貸して、回収できなかった場合銀行は損をしてしまいますから、入念な審査が行われます。
 
一方、消費者金融は、審査が通りやすくお金を借やすいことが特徴です。
しかし、借りられる金額に制限があることと、利息が高いことがデメリットとして挙げられます。

知っておくべきお金の知識⑥「保険は慎重に」

知っておくべきお金の知識⑥「保険は慎重に」

社会人になって働き始めると、死ぬほど保険の勧誘を受けます。
生命保険に入りませんか、という案内がいちばん多いです。
そもそも保険とは何でしょうか。
 
保険とは、万が一のリスクに備えて、お金を出して備えておくことを指します。
死んでしまうことの備えとして死亡保険、火災や地震に備える火災保険や地震保険、交通事故を起こしてしまった時の備えとして自動車保険、癌などの病気になったときの医療費に備える医療保険など、さまざまなリスクに対してそれぞれの保険があります。
 
不安症の人は、全ての保険に入ろうとしたり、手厚い保険に入ろうとしたりします。
しかし手厚い保険はその分保険料が高く、保険のための「毎月の支払い」が重荷になります。
自分にとって本当に必要な保険は何なのかしっかり吟味して保険を選ぶ必要があります。
自分に必要な保険とは、年齢や結婚の有無、子どもの有無などによって大きく変わってきます。
例えば、若くして手厚い医療保険に入るのは得策とは言えません。
一般的に、若い頃は大病を患う可能性は高齢者に比べて低いからです。
 
人によって考え方が異なるので何が正解かは明言できませんが、補償内容と保険料、途中解約の場合の補償内容、為替に変動するのかなど、よく調べてから契約しましょう。
万が一、契約を後悔した場合は、8日以内であればクーリングオフ制度といって契約を解除することができますので、書面で契約取り消しの意思を示しましょう。

まとめ

以上、高校生には少々重い内容になってしまいましたが、必要な知識をお伝えしてきました。
アルバイトの103万円の壁や、銀行口座の手数料の話、クレジットカードとブラックリストの話は、高校を卒業するとすぐに必要になる知識ですので、よく理解しておいてください。
 
資産運用や、保険などは、すぐには必要な知識ではありませんが、必ず必要になってくる知識です。
今はスルーしてもらっても構いませんが、社会人になるまでには、資産運用や保険について一度しっかり考える機会を設けてください。
 
お金に関する話は、知っている人だけが得をして、知らない人は何も知らないまま損をすることになる恐ろしい知識です。
お金に固執する生活は苦しいですが、お金に無頓着な生活はもっと恐ろしいです。
ぜひ、正しい知識を身に着けて、お金に縛られな生活をしていきましょう。

この記事を書いたのは

現役医学部生ライター I

家庭教師ファーストの登録教師。和歌山県立医科大学 医学部に在学中。2級ファイナンシャルプランニング技能士。学生ながら、指導人数は20名以上。

著作・制作

家庭教師ファースト/株式会社エムズグラント

『質の高いサービスを、良心的な価格で』をモットーに、全国で20年以上家庭教師を紹介しています。実際に担当する教師による体験指導受付中。教育に関する相談もお気軽に。

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