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家庭教師ファースト教育コラム音楽・楽器

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【初級者向け28曲】ピアノ発表会でオススメの曲28選!~ピアノソロ初級者~

  • 音楽・楽器
  • 音楽家庭教師ライター H.K

ピアノを習い事としている場合、本番の機会として多く設定されているのは発表会です。しかし、ピアノを始めてそれほど期間が経っていない場合、どのような曲が自分に合っているのか、発表会での演奏に向いている曲は何かということを考えるのは難しいことかと思います。

そこで、今回は「ピアノソロ・初級者向け」として、ピアノの発表会でオススメの曲について、「幼児・小学生編」と「中学生以上編」、かつ、ジャンルを「クラシック曲編」と「ポップス曲編」に分けてそれぞれご紹介していきます。難易度は、星の数(1~10個)で表記していますので、選曲に悩んでいる方は是非参考にして頂けたらと思います。

なお、家庭教師ファーストでは音楽の家庭教師も紹介しております。練習に困った際にはぜひ私たち家庭教師にもご相談ください!

この記事の目次

ピアノ発表会【幼児・小学生向け】~クラシック曲10選~

幼児・小学生向け~クラシック曲編10選~

ここでは、幼児・小学生向けのクラシック曲についてご紹介します。「クラシック」と聞くと難しいイメージを持たれることがありますが、クラシックと一言に言ってもその曲調や難易度は非常に幅広いため、比較的年齢が小さい場合であっても演奏が可能な曲は沢山あります。今回は、その中からオススメの10曲についてご紹介します。

①「忘れな草」/リヒナー ★

右手において所々和音がありますが、基本的には左右共に単音での動きとなるため比較的難易度が抑えられた曲になります。しかし、左手の動きが単調であることに加え、右手においても単音で旋律が構成されているため、表現の面で工夫を凝らす必要があります。

また、この曲は、幼児や小学生にとって馴染みがある「スッキリとした和音(音)の構成」というよりも、あえてスッキリさせないことによって曲の雰囲気を作り出している部分があります。慣れていない音の重なりに違和感を覚えることも考えられるため、選曲の段階で模範演奏を聴いてどのように感じるのか確認してみてください。演奏時間は、約3分30秒~4分になります。

②子どものためのアルバムより「イタリアの歌 Op.39-15」/チャイコフスキー ★

この曲は、「子どものためのアルバム」という全24曲から成る曲のうちの1曲です。八分音符系で、3拍子の動きが特徴的な曲となっています。構成がシンプルであり、演奏時間も約1分弱と短いため、ピアノを始めて間が無い場合でも無理なく演奏出来る曲かと思います。

ペダルの踏みかえを習得している場合は、同曲の1番「朝の祈り」や21番「甘い夢」についてもオススメの曲です。ペダルを用いて演奏が出来るという点においては、レベルが一段階上がりますが、どちらも演奏時間は約2分弱と短めになっていますので、練習にも取り組みやすい曲であるかと思います。

③25の練習曲より「アラベスク」/ブルグミュラー ★

「初級演奏者向けの発表会の曲といえばこの曲!」と言えるほど有名な曲は、ブルグミュラー作曲の「アラベスク」という曲です。全体を通して難易度が高い曲ではありませんが、和音や連符等の要素があり、短い中に音楽用語も凝縮されているため、丁寧に練習していく必要があります。

特に、普段は中々連符を担当することが無い左手にも連符があるため、右手よりも重点的に練習して粒を整え、曲全体に決然とした雰囲気を作り出せるように出来ると良いかと思います。演奏時間は、約1分です。

④「紡ぎ歌」/エルメンライヒ ★

この曲も非常に有名な曲で、快活に進んでいく曲調が印象となる曲です。譜面としての難易度は高くなく、「乗りの良さ」をいかに表現していくかということが鍵になります。リズミックな演奏になるように「シンコペーション」という技法が用いられており、裏拍から始まる音型には、スピード感が出るようアクセントが付けられています。

このアクセントの部分にフレーズの重心が来るように演奏することがポイントで、次の音に向かう推進力を乗せて弾くようにすることで快活さを表現することが出来ます。また、勢いのままフレーズの最後まで演奏をしてしまいしがちですが、フレーズ終わりの音が大きくならないようにコントロールしましょう。演奏時間は、約1分30秒です。

⑤「人形の夢と目覚め」/オースティン ★★

⑤「人形の夢と目覚め」/オースティン ★★

「お風呂が沸きました」という音楽として耳にされた経験のある方が多いかもしれません。後半部分においてテンポが上がることにより、やや連符のような形になる部分がありますが、構成がシンプル、かつ、オクターブ未満の手の動きで演奏出来ることから発表会では非常に演奏される機会が多い曲の1つです。演奏時間は、約3分弱になります。

年齢が小さい場合、選曲の際に気を付けるべきこととして「手の大きさが曲に合っているのか」ということがあります。成長段階にある場合には、演奏出来る音の構成に限界があるため、手に負担の掛かることが無い曲であるのか、事前にきちんと確認しておくことをオススメします。

⑥「すみれ」/ストリーボック ★★

この曲は、オクターブやペダルの使用があるため、難易度はやや高めと考えられますが、同じ旋律の繰り返しである部分や、リズムが分かりやすいもので構成されているため、初級者向けの曲となっています。演奏時間についても、約3分前後ではありますが、繰り返しを省略すると短くなるため、オクターブが届くようであれば年齢が小さい場合でも演奏がしやすい曲です。

⑦叙情小曲集より「1.森のざわめき」/ギロック ★★

静かな森で微風が吹いているかのような、動きがありながらも静かに進んでいく曲です。子どもに関するイメージとして持たれやすい「元気・明るさ」という印象とは異なり、大人っぽい繊細さを奏でることが出来ると、より素敵な曲に仕上がるかと思います。調性がハ長調となっているため、子どもの耳には馴染みのある曲の作りとなっています。

全24曲から構成されており、その中で同様のレベルとしては「伝説」、「なつかしいヴァレンタイン」等がありますが、どれも「森のざわめき」のように落ち着いた曲調で、静かな中に芯のある雰囲気が印象に残ります。どの曲も、ペダルの使用があるため、ペダルについて学習し始めた頃にオススメかと思います。「森のざわめき」の演奏時間は、約1分です。

⑧「喋々」/ゲール ★★

短調から始まりますが、途中から長調へと変化し、明るい曲調のままフィニッシュを迎え楽曲です。テンポが速く、軽さを活かしていきたい曲となっているため、左手の随所の和音は重くならないように注意が必要です。また、右手に単音の旋律がありますが、指をバタバタと動かしてしまうと旋律に凹凸が生まれてしまうため、スラーを意識して滑らかに演奏しましょう。演奏時間は、約2分弱です。

⑨「ガヴォット」/ゴセック ★★★

この曲はとても有名な曲で、発表会でも演奏される機会が多い曲です。明るい曲調が特徴で、聴くことも弾くことも楽しめる曲かと思います。難易度としては、それほど高い曲ではありませんが、左手に小さめの跳躍があったり、右手に内声が含まれていたりするため、練習にしっかりと時間をかけることが大切になります。

声部の区別にいきなり取り組むことは難しいため、右手の中でも主旋律と内声に分けて練習したり、それぞれの旋律追いやすいように楽譜上に印をつけてみたりすることをオススメします。演奏時間は、約3分弱です。

⑩「タランテラ」/プロコフィエフ ★★★

プロコフィエフは、ロシア生まれ、かつ、近代の作曲家であるため、独特な曲調を持つ曲が多いことが特徴です。この「タランテラ」という曲も同様に、一言では表すことが出来ない雰囲気があり、初級向けの曲にはあまりない特徴を持っています。譜面はそれほど難しくありませんが、臨時記号が多いため譜読みを丁寧に行うようにしましょう。演奏時間は、約1分30秒です。

ここまで、幼児・小学生のピアノ初級者を対象として、ピアノの発表会におけるオススメのクラシック曲についてご紹介してきました。クラシック曲は、演奏レベルを細分化して見たとしても、非常に多くの種類があります。譜面だけでは難易度が判断出来ない部分もあるため、演奏者自身のレベルや演奏の特性に合った選曲をするよう心掛けてみてください。

ピアノ発表会【幼児・小学生向け】~ポップス曲編5選~

幼児・小学生向け~ポップス曲編5選~

発表会で演奏されるポップス曲は、以前より楽しまれている曲からその時期の流行の曲まで非常に幅広い印象があります。時代の流行曲は日々新しくなるため、今回はここ数年で流行した曲や、これまで長きに渡って演奏されているポップス曲から5曲を選びご紹介していきます。

①映画『塔の上のラプンツェル』より「輝く未来」/アラン・メンケン ★

この曲は、2011年に公開されたディズニー映画『塔の上のラプンツェル』で用いられていた曲です。動きがシンプルで音やリズムがそこまで複雑ではないため、ピアノを始めて長い期間を経ていなくても無理なく演奏が出来る曲となっています。

ディズニーに関する曲は、映画の中で用いられている場合が多いということもあり、動きを持っている曲から静かな雰囲気が特徴である曲まで様々な種類があります。『塔の上のラプンツェル』では、「輝く未来」の他、「自由への扉」という曲がピアノ曲としては有名となっており、様々なアレンジで楽譜が出版されているため、こちらも併せて聴いてみてください。

②映画『千と千尋の神隠し』より「いつも何度でも」/木村弓 ★★

この曲は、リズムが分かりやすく、手の動きも複雑な部分が無いため、比較的演奏がしやすい曲かと思います。しかし、1つ難しい要素として、調号が多いという点が挙げられます。演奏という点においては難易度が高くありませんが、楽譜を読むという段階において調号が多いと読み進めていくことが難しく感じるかもしれません。丁寧に譜読みを進めていくことをオススメします。

③映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』より「彼こそが海賊」/クラウス・バデルト ★★

②の曲に続き、この曲も長きに渡って演奏されている有名な曲の1つです。様々なアレンジがあるため、演奏者自身のレベルに合ったアレンジを選ぶように心掛けてみてください。簡単にアレンジされている楽譜では、音数が少ないことで演奏がしやすいかと思いますが、リズムの組み合わせに色々なパターンがあるため、カッコよさが出せるように慣れるまで弾き込んでいきましょう。

④映画『STAND BY ME ドラえもん2』より「虹」/菅田将暉 ★★

続いてご紹介する曲は、2020年に公開された映画『STAND BY ME ドラえもん2』の主題歌となった「虹」です。現代のポップス曲は、調号が多かったり、リズムが複雑になっていたりと難しい構成となっている中で、この曲はポップス曲の中でもシンプルな曲の作りが特徴かと思います。

テンポもゆったりしているため、「ピアノの演奏にまだ慣れていないことで曲に乗っていくことが出来ない…」ということも少なく、ピアノ初級者であっても、曲が持つ温かな世界観を作り出すことが出来る曲としてオススメです。

⑤映画『鬼滅の刃 無限列車編』より「炎」/LiSA ★★★

「炎」は、2020年に公開された映画『鬼滅の刃 無限列車編』で有名となり、様々な場所で耳にするようになりました。レベルに応じた様々なアレンジがあり、難易度が高いものはかなり難しくなっていますが、難易度が易しくなっているものでは、リズムがシンプルになっていたり、和音が簡略化されていたりと工夫が凝らされており、弾きやすい構成になっているものが多いです。

調号がいくつか付いていることにより、演奏に慣れるまでは時間が掛かるかもしれませんが、メロディーが有名な分、耳で旋律を追いながら練習することが出来る曲です。有名であるからこそ本番で演奏する難しさもありますが、聴き手・演奏者ともに楽しむことが出来るプログラムになるかと思います。

ポップス曲は、クラシック曲とは異なり、1つの曲でも様々なアレンジがあるため、ピアノの経験期間に関係なく演奏を楽しむことが出来るという特徴があります。原曲の再現度という点においては、難易度が高いほどより原曲に近い構成にはなりますが、「この曲が弾きたい」という気持ちを大切に様々な曲に挑戦してみてください。

ピアノ発表会【中学生以上向け】~クラシック曲8選~

中学生以上向け~クラシック曲8選~

ここからは、中学生以上の年齢でピアノ初級者の方を対象とした曲についてご紹介していきます。幼児・小学生と比較して心身共に成長を遂げている部分があるため、より多くの曲が演奏の候補になるかと思います。はじめは、クラシック曲についてオススメの8曲をご紹介していきます。

①ト長調のソナチネより「ロマンツェ」/ベートーヴェン ★★

可愛らしい雰囲気が特徴の明るい曲です。譜面としては初級者でも簡単に演奏出来るものとなっていますが、装飾音符やアーティキュレーションのニュアンスを上手く表現すべき箇所がいくつかあるため、しっかりと弾き込んで演奏を自分のものにしていくことが大切になります。

また、強弱が頻繁に変わるように指示がされているため、強弱の変化にも気を付け、曲が単調にならないような工夫が必要です。演奏時間は約2分と短くなっていますが、同曲の1番もこの2番とレベルが大きく変わらない曲になっていますので、2番と併せて演奏することもオススメです。

②お菓子の世界より「バウムクーヘン」/湯山昭 ★★

ピアノの発表会では非常に演奏される機会が多い曲です。単音で連符のように奏でる部分や、和音でしっかりと演奏する部分等、1曲の中に色々な要素があることで、演奏者が楽しんで演奏出来る曲の1つかと思います。演奏時間は、約2分~2分30秒です。

また、「お菓子の世界」というシリーズの中の1曲となっているため、この「バウムクーヘン」の他にも様々なお菓子の題名の曲が収録されています。「ポップコーン」、「シュークリーム」、「ホットケーキ」といった洋菓子から、「甘納豆」、「柿の種」といった和菓子まで全26曲から構成されているため、他の曲とも聞き比べ、バウムクーヘンらしい世界観を奏でてみてください。

③「前奏曲 Op.28-7」/ショパン ★★

「太田胃産」のCMで用いられていた曲で、ゆったりとした雰囲気が特徴の曲です。左右共に和音が多いため、和音ごとに手の形を工夫しながら演奏していくとスムーズな流れが生まれます。演奏時間は、約1分弱と短い曲であるため、他の曲と組み合わせて演奏することをオススメします。

3拍子の曲ですが、フレーズが1拍目から始まらないことが特徴であり、全て3拍目から次の小節にかけてアウフタクトのような形となっています。大きく推進力を持つ曲ではありませんが、3拍目からフレーズが始まっていることを意識し、3拍目→1拍目の繋がりで前進する力を持たせるようにすると、音楽の流れを活かすことが出来ます。

~④「乙女の祈り」/バダジェフスカ ★★★

こちらも、ピアノの発表会では人気が高い曲です。オクターブによる動きが多用されているため、手の形を安定させて演奏が出来ると、より華やかな仕上がりになるかと思います。日常生活の中でも流れている場面があるため、ピアノを始めて期間が短い方でもどこかで聴いたことがあるかもしれません。

オクターブで手を開いたままの移動や、細かい休符を挟んでの連符、左手の跳躍等難しい要素がいくつかありますが、どの要素も練習を重ねることで手のポジションが安定して無理なく演奏出来ることが多いです。はじめは、指のもつれや跳躍に苦戦するかもしれませんが、粘り強く練習を繰り返してみてください。演奏時間は、約3分30秒です。

⑤子どものピアノ曲より「エチュード・アレグロ」/中田喜直 ★★★

⑤子どものピアノ曲より「エチュード・アレグロ」/中田喜直 ★★★

一見するととても難しそうに聞こえますが、複雑な動きの連符ではないため、練習を重ねることによって演奏が可能になります。この曲の難しいところは、「連符をただの連符にしてはいけない」という部分かと思います。演奏全体において、「連符の羅列」という印象で終わってしまってはもったいないです。

連符でも所々で音の変化があり、中間部分では調整も変化しながら進行していくため、技術だけで演奏するのではなく、表現の面でもしっかり聴かせるということが大切になります。連符の練習では、アーティキュレーションを変化させた練習に取り組み、粒が揃った連符になるよう心掛けていきましょう。演奏時間は、約2分30秒です。

⑥「クシコスポスト」/ネッケ ★★★

この曲を聴くと、多くの方は運動会を想像されるのではないかと思います。運動会のBGMとして用いられているということは、それだけこの曲において快活さや疾走感が大切であるということです。

しかし、はじめから速いテンポで演奏することは難しいため、ゆっくりとしたテンポから確実に演奏出来るように練習していき、徐々にテンポを上げていくようにしましょう。オクターブで速い動きをする場合のポイントは、指をしっかりと固定して移動するということです。

オクターブの手の形が崩れてしまうと、ミスタッチの原因となったり、移動がもたれたりしてしまうことに繋がります。音が中々当たらない、疾走感を作り出すことが難しいと感じた時には、自分自身の手が安定した動きが出来ているのか確認して練習すると良いかと思います。演奏時間は、約2分~2分30秒です。

⑦「ピアノソナタ第11番第3楽章 トルコ行進曲」/モーツァルト ★★★

「トルコ行進曲」は、ピアノの発表会のみならず、幅広い世代の方に知られている大変有名なピアノ曲の1つです。演奏時間は、約3分と適度な長さとなっています。モーツァルトは、音楽史の中の「古典派」と呼ばれる時代の作曲家で、その後の時代の「ロマン派」と呼ばれる時代に作曲された曲よりも縦の拍感を意識して演奏すると、古典派の音楽の良さが生きます。

連符が多い曲ですが、1つひとつを流して演奏するのではなく、レガートの中でも音の粒立ちをはっきりさせるイメージで演奏します。演奏する際の手の形を丸くすることを意識し、指一本ずつを独立させることを心掛けてみてください。また、随所にペダルを踏む指示がありますが、曲全体が重い印象にならないようなペダリングの工夫が必要です。

⑧「楽興の時第3番 Op.94-4」/シューベルト ★★★

この曲は、シューベルトが作曲した曲の中でも有名なものの1つで、演奏時間は約2分です。調号が多いことに加え、和音での十六分音や装飾音符が多用されている部分が難易度の高い部分となっています。

また、右手では、片手で2つの旋律(二声)を演奏する形となっているため、旋律ごとの弾き分けを明確にする必要があります。主旋律だけを追うのではなく、内声についても主旋律の演奏に慣れてきた段階で、主旋律と区別しながら追っていくようにしましょう。装飾音符は、緩いパターンではなく、旋律に勢いを付けるような引っ掛けるパターンで演奏してみてください。

本項では、中学生以上のピアノ初級者を対象としたオススメのクラシック曲についてご紹介してきました。クラシック曲には、ピアノの発表会において有名な曲や、ピアノ曲を代表するような曲まで様々な種類がありますが、用いられている要素によって得意・不得意があるため、自分自身に合っていて、かつ、演奏してみたいと思う曲を選択して頂くと良いかと思います。

ピアノ発表会【中学生以上向け】~ポップス曲編5選~

中学生以上向け~ポップス曲編5選~

クラシック曲のご紹介に続き、ここでは中学生以上のピアノ初級者向けとなっているポップス曲をご紹介します。ポップス曲は、日常生活で耳にする曲から映画で用いられる曲まで幅が広く、一度は演奏してみたいと憧れを抱く曲も多いかもしれません。

アレンジが多様で、どのようなレベルの演奏者であっても楽しく演奏出来るところがポップス曲の良さであるため、色々な出版社の楽譜を参照し、是非演奏したい曲を楽しく演奏して頂けたらと思います。

①「まちがいさがし」/菅田将暉 ★★

2019年に配信された「まちがいさがし」は、テンポがゆったりしており、かつ、曲全体の難易度としてもピアノ演奏の観点からはそれほど難しくは無いため、ピアノを始めて期間が経っていない方でも無理なく演奏が出来るかと思います。

アレンジによって様々な楽譜がありますが、左右の手を同時に動かすことにあまり慣れていない場合は、左手がコードを演奏しているタイプの楽譜を選ぶことをオススメします。このような楽譜の場合、コードは基本的に全音符や二分音符での演奏となるため、右手の旋律に集中して演奏することが出来ます。

②映画『千と千尋の神隠し』より「あの夏へ」/久石譲 ★★

この曲は、「あの日の川」や「いのちの名前」というタイトルとしても知られています。楽譜自体はどの様なアレンジのバージョンであっても難易度は高くありませんが、表現という面で情感溢れるような演奏が出来るととても聴き映えがする曲です。

表現は、技術と同様に練習を重ねることによって上達していく部分がありますが、演奏者が持っている個性や感性が鍵となる部分でもあります。練習を重ねて曲を弾き込んでいきながら、どのような表現を目指していきたいのか模索してみてください。

③映画『アラジン』より「ホール・ニュー・ワールド」/アラン・メンケン ★★

3曲目は、有名なディズニー映画からの1曲です。歌唱バージョンでは2人で歌われますが、ピアノソロでは1人で二役分の演奏を行います。

曲の途中に転調がありますが、転調前も転調後も難しい調性ではなく、手の動きもスムーズに弾くことが出来る形が多いため、ディズニー映画の曲の中でも比較的弾きやすい曲かと思います。

難しさとしては、1人で二役分の演奏を行うという点で、1台のピアノで音色を声部(役割)ごとに弾き分けることが出来ると演奏に深みが増します。同じピアノでの演奏となるため、歌唱のように全く異なる音質にすることは出来ませんが、声部を理解してそれぞれを追いながら弾くことを心掛けてみてください。

④「ドライフラワー」/優里 ★★+

2020年に配信されたJ-popで、難易度はこれまでにご紹介した3曲とほとんど変わりませんが、リズムがやや複雑になっているところと、多くのアレンジにおいて左手もコードを作りながら動きを持って進むためレベルを「★★+」としています。

リズムについては、曲を知っているとそれほど難しくはありません。1つ難しい点としては、簡単なアレンジのバージョンにおいても、右手の旋律が単音ではなく和音の構成になっているという部分であるため、その点に注意して練習してみてください。

⑤映画『鬼滅の刃 無限列車編』より「紅蓮華」/LiSA ★★★

幼児・小学生編では、同映画から「炎」をご紹介しましたが、中学生以上編として「紅蓮華」をご紹介します。テンポが速く、「炎」よりもやや難しくなっていることから、レベルとしてはどちらも「★★★」ですが、使用音域が広い点や和音が多い点で中学生以上向けのオススメ曲としています。

左右で離れた音域を演奏する場合には、身体の軸がしっかりとしていることが大切で、身体を鍵盤からなるべく離し、視野を広く取って演奏することがポイントになります。低音域、高音域、共に安定した歯切れのある音で演奏出来るように練習しましょう。

リズムの捉え方も、「歯切れのある演奏」という観点においては非常に大切です。フレーズの重心を考えたり、裏拍から始まる音のニュアンスを変化させたりして、リズミックな音楽に出来ると良いかと思います。

ここまで、ピアノ初級者中学生以上を対象としたオススメのポップス曲を5曲ご紹介してきました。時代の流行によって様々な楽曲が登場し、リリースされたばかりの頃は楽譜の種類が少ない傾向にありますが、時間が経つにつれて様々なレベルに対応したアレンジバージョンの楽譜が出版されています。

1つの出版社からの楽譜ではなく、様々な出版社の楽譜を参照し、自分自身のレベルに合った楽譜を使用すると、無理なく、そして楽しく演奏出来ると思います。ポップス曲には、クラシック曲とは違った演奏のコツが沢山ありますが、その分面白さや魅力も盛りだくさんとなっているため、ポイントを押さえながら練習することを心掛けてみてください。

おわりに

今回は、ピアノの発表会の演奏においてオススメの曲について、年齢とジャンルごとに分けてご紹介してきました。クラシック曲は、発表会の中で演奏される機会が多い曲というのが固定されている部分もありますが、ポップス曲については時代の変化によって演奏される曲が様々です。ジャンルを問わず、「大切な発表の場で何を演奏したいのか」ということを考え、演奏者自身が一番演奏したいと思う曲に挑戦して頂けたらと思います。

また、家庭教師ファーストでは音楽の家庭教師も紹介しております。練習に困った際にはぜひ私たち家庭教師にもご相談ください!

この記事を書いたのは

音楽家庭教師ライター H.K

家庭教師ファーストの登録家庭教師。5歳からピアノを始め、ピアノコンクール全国大会に複数回出場、上位入賞経験あり。

著作・制作

家庭教師ファースト/株式会社エムズグラント

『質の高いサービスを、良心的な価格で』をモットーに、全国で20年以上家庭教師を紹介しています。実際に担当する教師による体験指導受付中。教育に関する相談もお気軽に。

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