家庭教師ファースト教育コラム高校受験

家庭教師ファースト教育コラム高校受験

【国語編】高校受験「国語」の勉強方法を、現役東大生が解説

  • 高校受験
  • 2021.09.22
  • 現役東大生ライター T

国語は、勉強しても意味がない、感覚で解くものだ!という風に考えていませんか?
勉強しても仕方がないから、当日頑張ればそれでいいや、と思って手をつけなかったりする人もいると思います。
 
それゆえ、国語の点数にはばらつきがあり、時折ものすごく低い点数をとってしまうこともあるのではないでしょうか。
どうすればいいのかわからないという人も多いと思います。
 
しかし、国語は、英語と数学と同じように、しっかり解くコツが存在している科目なのです。
多くの高校受験生があまり重点的に対策しないからこそ、国語をきちんと点数源にすることは差をつけるために大事だし、放置してしまうのはとても勿体無いことです!
 
そこで今回は、現役東大生である筆者が、国語の勉強のコツ・点の取り方を教えていきたいと思います。
なお、家庭教師ファーストには私も含め現役大学生や社会人・プロの家庭教師も多数在籍しています。
家庭教師を付けて相談してみる、というのも一つの手かもしれません。

随筆の読み方

随筆の読み方

まずは随筆のコツを教えていきます。読み方と勉強の仕方をそれぞれ教えます!

著者の考えを理解し、解答する

随筆は、長文の中からきちんと著者の考えを読み取ることが大切です。
ここで大事なのが、決して自分の感情で読んではいけない、ということです。
「文の意味がよくわからないけど、著者はこういうことを言ってる気がするなあ。でも、これって自分は正しい意見だと思えない。記述には、自分が正しいと思う意見を書いちゃおう!」としてしまう人もいるのですが、これはいけません!
 
あくまで、著者の考えをきちんと理解し、それを解答する際に出力する力が求められているのです。
極端な話ですが、著者がゴミをポイ捨てするのが正しいことだと言っていれば、一般的にはよくないと考えられているとしても、解答としてはポイ捨てが正しい、というように書くことが求められるということです。
 
正確に情報を処理し、客観的に物事を判断する……ロボットのような正確さで情報を処理して、著者の主張をきちんと正確に読むことを意識してみましょう。

読みやすくするためのポイント

上記を理解しながら全体を読んでいくのですが、続いて読みやすくするためのポイントを教えます。
読んでいる途中で、さっきは何を言っていたんだっけ?と、何が書かれていたか忘れてしまうこと、あると思います。
 
そこで、段落ごとに何を言っていたか簡単に書きとめておくのをお勧めします!
思考の整理もできるし、もう一度読み直すと言った時間のロスもなくすこともできます。
あまり長く書くと時間がかかるので、一言~三言くらいを、空いているスペースにささっと書いてしまいましょう。
例えば、第一段落は導入、第二段落は具体例、第三段落では著者が大事に思ってる意見を提示!などとまとめましょう。
話の流れが見えやすくなります。
 
また、読むときには大事そうなところに線を引くのもお勧めします。
線を引いておくと記憶に残りやすいですし、後で見返したときにパッとどこが重要なポイントなのかがわかります。

●随筆文の読み方のポイント

  • ・主観ではなく客観的に読む
  • ・段落ごとに大事なポイントを、一文程度でまとめておく
  • ・線を引きながら読む

随筆文の勉強方法

随筆文の勉強方法

随筆文の勉強方法

解答付きの問題集を用意しましょう。
そして、上で挙げた、客観的に読むことを意識しながら文章を読んでいきます。
問題を解いたら、解きっぱなしにしないできちんと丸付けをしましょう。
丸付けをする時、記述問題の出来が一番気になりますよね。
記述の模範解答には解答のポイントが書いてあり、実はここがとても大切です!
 
模範解答には、点を取るためのエッセンスがたくさん詰まっているのです。
例えば、●が□だったため、▲である。というのが模範解答であった場合、●が□だった、という要素がかけていれば5点、▲であるという要素がかけていれば3点、というように、採点にはポイントがあります(丁寧な参考書だと、この〜〜がかけていれば何点、というところまで書いてあります!)。
つまり、加点ポイントをかけていれば、それだけ点数が入るということです。

加点ポイントを意識する

よって、解答をするときは、加点ポイントだと思うところをなるべく多くいれることを意識しましょう。
文字数を埋めるために、だらだらと文字を多めに書いてしまう人もいると思うのですが、それはNGです!
逆に余計なことを書き過ぎてしまうと、減点されることもあります。
テストには採点者がいるため、加点ポイントは必ず決まっています。
 
それを見極めるのが最初のうちはなかなか難しいですが、加点ポイントを考えて、集中してそのポイントを集めるように書くのと、漫然と答えらしいものを書くのでは、全く違います。
ここを書いたら点がきそうだな、ということを考えると、自ずとおかしなことを解答に書かなくなり、大事なところだけを抽出しようとする意識になります。
主に記述は、問題を解く→模範回答で加点ポイントをチェックする、という流れを繰り返せば点を取れるようになります。

選択問題の時にも有効!

上記のポイントは、選択問題の時にも意識しましょう!
きちんと問題を解いて解答を読めば、選択問題の出題のされ方、ひっかけの見極め方がわかるようになってきます。
例えば、選択問題「傍線部分が伝えたいことを選べ」という問題では、誤っている文には言い過ぎている所がある文(絶対〜、という文が入っている)、余計なことが書かれている文などがあります。
そのようなものの見極めをする力をつけていきましょう。
最後に二択残る場合も起こると思うのですが、ここでえいやっと決めてしまうと危ないです。
 
この文は何を伝えたいのか?ということを最初からある程度考えて、選択肢の文を読んでみましょう。
自分の分析と似ている方を答えに選んだ方が危険性が減ります。
(ただし、自分がきちんと客観的に文を読んで理解できていることが前提条件ですので、そもそも間違った読み方をしている場合は意味がないので気をつけましょう)

色々な問題を解いて慣れよう!

このように練習を繰り返すと、記述の書き方や選択問題の選び方がわかってくる、という意味でも点を取りやすくなるのですが、随筆によく書かれるテーマに慣れるとより点を取りやすくなります。
問題に出されるよく出されるテーマが存在しており、問題演習をたくさんこなしていると、以前に解いた問題で似たようなことを言っていたな、と思う瞬間がきます。
 
その時、「以前やったことがある」ため、知識がある状態になります。
知っていることと知らないことに対し、どちらによりちゃんとした答えを出せるかということは、一目瞭然ですよね。
知っていることは強みになります。
だからこそ、たくさんの問題に触れて、頻出テーマはきちんと理解するようにしましょう。
頻出テーマをまとめてある参考書もあるので、余裕があれば目を通しておくのもオススメです。

●随筆文の勉強方法ポイント

  • ・解答をしっかりと読む
  • ・記述は模範解答を見ながら加点ポイントを考え、見極める力をつける
  • ・頻出テーマを知っておくために、色々な問題に当たる

小説文の読み方

小説文の読み方

続いて小説のコツを教えていきます。
小説は楽しく読めるけど、点数にならない!という人も多いと思います。
しっかりと対策をしましょう。

感情移入はNG!

小説も、読み方は随筆と同じで、自分の感情で読んではいけません。
特に小説は、感情移入してしまいがちですので注意が必要です!
こちらもあくまで問題文。
面白く読むための文ではないのです。
客観的に、この登場人物の発言は何を意味しているのか、天気の変化は、主人公の目線の上下は……と、色々と考える必要があります。
 
小説は随筆と比べて点数が上下しやすいです。
自分の感情、読み方と、著者が考えている小説の方向性が一致した場合高い点数になりますが、小説の内容に共感できず、登場人物に対しあまり理解が及ばなかった場合は低く出ることが多いです。
 
これは、感情で読んでしまうからこそ起こる点数の変動であり、客観的に読み進めていけば、自分の好き嫌いで点数が変わることはありません!
しっかり、分析しながら客観的に読み進めていきましょう。

読みやすくするためのポイント

また、小説も段落や場面ごとに、「何が起こったか」「登場人物の感情の変化」などを空いているスペースに書き出すと、後からみなおした時に便利です。
特に小説は人物の感情の動きや性格を理解することが大事ですので、挙動から「この人はこういう人間なんだな」「こういう気持ちになっているのだな」ということを探りましょう。

●小説文の読み方ポイント

  • ・感情移入しすぎないで冷静に読む
  • ・空きスペースに、感情の動きや場面のまとめを書いておく
  • ・感情の揺れ動きに特に注目

小説文の勉強方法

小説文の勉強方法

解答をしっかり読んでアウトプット

小説の勉強の仕方に関しても随筆で書いたものと同じように、解答付きのワークを使ってアウトプットをするのがオススメです!
着目するポイントに違いはありますが、客観的に読み取り、正解を書くという点では同じですので、しっかり答え合わせと解答の読み込みも行いましょう。

加点ポイントを押さえる

小説の記述でも加点ポイントがあるので、しっかり加点されるであろうポイントを抑えましょう。
ただ、小説の場合、登場人物の心の動きなどを問われることも多いのですが、その際の感情が文中に書いていないことが多いです。
小説で、○○は悲しい気持ちになった、などと直接的にはあまり書かないですよね。
自分でどういう感情になっているのかを想像し、それを一般的なワードに落とし込んでいかないといけません。
 
それも訓練をすれば上達するので、人物の気持ちを想像し、わかりやすい言葉でまとめるという練習を繰り返していきましょう。

●小説文の勉強方法ポイント

  • ・解答付きワークで演習を繰り返す
  • ・記述では、文中には書かれていない人物の気持ちを想像する練習を意識する

古文の読み方

古文の読み方

昔の人の感覚をつかむ

まず前提として、昔の人と現代人の感覚はかなり違います
最初のうちは、すぐ涙を流したり、自然を見てとても感動したりするところが、よくわからないと思うこともあると思います。
 
ですが、古文漢文にたくさん触れて慣れるにつれ、彼らが考えていることがなんとなくわかる瞬間がやってきます。
昔の人々は、このようなポイントで心を動かされがちだ、などという風に感覚をつかんでいきましょう。
恋愛、親子愛、治世のあたりの感覚を身につけておくといいと思います。

読むときの注意点

続いて読む時の注意点なのですが、まず古文においては、主語がわかりにくいのが難点であると言えます。
「さっきはこの人が喋っていたけど、続いて喋っているのは誰だろう、主語がないからわからない……!」
こういうことになることもしばしば。
 
それに、かっこがないのに登場人物が話していることもあります。
・主語は誰か?
・発言部分はどこか?
と問題が出題されることもあるので、誰が何を言っているかは正確に把握したいものです。
そのために心がけておくべきことは、登場人物を書き出して把握することです。
そして、誰が発言しているのかを、発言部分の横に書き記しておきます。
二人の登場人物A、Bがいたとして、Aが話した後にすぐ続く括弧ではBが話しているだろうことはわかりますね。
そのように、わかる情報は書き込んで行きましょう。
 
また、敬語を使っている場合、尊敬語、謙譲語を使っている側が身分が低い側、などという見極め方もできます。
このくらいなら、「給ふ」を知っているだけでかなり楽になりますよね!

●古文の読み方ポイント

  • ・昔の人の「感覚」をつかもう
  • ・主語と敬語に注意して読もう!

漢文の読み方

漢文の読み方

イメージをしながら読み進める

続いて漢文ですが、漢文は、漢字である程度は意味が推測しやすいとは言え、何が起こっているのか掴み損ねたらそこで終わってしまう可能性もあります。
しっかりと、イメージをしながら読み進めていきましょう。
例えば、春眠暁を覚えず。という書き下し文にした時、「春?眠り?暁ってなんだ?」と色々と考えると思います。
 
そんな時、「春眠は、文字通り春に眠ることかな。暁って、日がついているし、なんとなく太陽が昇るイメージ。春に眠ることと、太陽が昇ること…それを覚えないというのは、何と無く、わからない、とか、気づかない、という感じの意味に近いのかな?つまり、春に眠ると、太陽が昇るのにも気づかない…春の眠りは気持ちいいから、太陽が登っても、眠ってしまって気づかない、というような感じかな?」というように推測します。
このように知っているワードから、連想できる意味を見付け出し、最も辻褄があう意味を考えるのも一つの手です。

現代と違う意味の漢字に注意!

また、同じ漢字でも現代と少し違った意味で用いられている漢字もあるため、そのような漢字に出会ったら都度意識するようにしましょう。
漢文は、返り点があってもきちんと読めるか、というところを試されるところもあるため、習った文法はしっかり復習し、完璧にしましょう!
覚えることは少ないですが、この少ないものの中からテストに出てくるのです。

●漢文の読み方ポイント

  • ・イメージしながら読む!
  • ・漢字から意味を予想し、辻褄を合わせる

古文漢文の勉強方法

古文漢文の勉強方法

勉強方法に関しては共通するところが多い為、古文漢文まとめて解説します。

基礎的な単語や文法を知れば攻略可能!

中学時点では、あまり本格的に文法や単語を習わないため、何を言っているのか、よくわからない状態で話の筋を見つけなければならないこともあります。
ですが、高校受験の古文漢文なら、文法が完全にわからなくても太刀打ちできるレベルにはあると思います。
そして、超基礎的な単語や文法を少しでも知っていれば周りをリードできるはずです。
そのため、古文、漢文、どちらも、学校で習った文法は完璧にマスターできるようにしましょう。

いろいろな古文・漢文に触れて慣れる

その上で、いろいろな文に触れることが大事です。
古文、漢文にたくさん触れ、その独特な流れに慣れるようにしましょう。
そしてその時、よく出てくる単語があると思うので、その単語を書き留めておきます。
よく出る単語は限られているので、いくつか覚えておくととても有利になります。
 
もっと網羅的に学習したいなら、頻出単語をまとめている参考書を使って覚えるのもお勧めします。
単語、文法を覚える→文を読んでインプット&流れを掴む→単語、文法を覚える。
この流れを繰り返すのがベストと思います!
高校受験レベルでは、古文漢文とも、なんとなく何を言っているかはわかると思うので、曖昧に感じる文章を自身の頭の中で形にしていく作業に慣れることも大切だと思います。

●古文・漢文の勉強の仕方ポイント

  • ・単語、文法を覚える
  • ・文を読んでインプット&流れを掴む
  • ・上記の2つを繰り返す

さいごに

以上、国語の勉強の仕方や点の取り方のコツを教えていきました。
国語は、演習を重ねつつ、どのようにして点を取るのか?という所を意識しながら勉強を進めてもらえたらと思います。
 
国語は、多くの人にとって、勉強するハードルは低いものの、しっかり対策する人は少ないです。
そして特に随筆や小説などを、本番で運任せぎみにしてしまうこともあると思います。
ですが、それは本当にもったいないです!
 
しっかり対策をし、点を取ることを意識して勉強をしたら、安定して点を取れるようになるので、意識的に触れるようにしましょう。
国語を得意教科にして、志望校合格を目指しましょう!
国語だけでなく「勉強のやり方」に不安があれば、私たち家庭教師に是非ご相談ください。
私も含め現役大学生や社会人・プロの家庭教師が、マンツーマンであなたの勉強をサポートいたします。

この記事を書いたのは

現役東大生ライター T

家庭教師ファースト登録教師。東京大学 経済学部 在学。「正しい努力の仕方」を皆さんにお伝えしたいと思います。

著作・制作

家庭教師ファースト/株式会社エムズグラント

『質の高いサービスを、良心的な価格で』をモットーに、全国で20年以上家庭教師を紹介しています。実際に担当する教師による体験指導受付中。教育に関する相談もお気軽に。

記事を検索

カテゴリー

新しい記事

人気の記事

TOPへ戻る