家庭教師ファースト教育コラム大学受験

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【日本史編】大学受験「日本史」の勉強方法を、現役一橋大生が解説

  • 大学受験
  • 2022.05.12
  • 現役一橋大ライターU

みなさんは日本史にどのようなイメージを持っていますか?
「漢字が多すぎて覚えられない」、「同じ苗字の人が多すぎてこんがらがる」など、日本史に対してマイナスなイメージを持っている人も少なくないと思います。
 
しかし、そんなことはありません。
日本史をちゃんと勉強すれば、どのように自分たちが住んでいる国が作られてきて、
誰がそれに貢献してきたのか理解できるはずです。
勉強とは思わず、自分たちのご先祖様を知る気持ちで向き合っていきましょう!
 
なお、私も含め現役の家庭教師ファーストには現役大学生の家庭教師も多数在籍しているので、家庭教師を付けて相談してみるのも一つの手かもしれません。

日本史の勉強で大事にすべきは「流れ」

日本史の勉強で大事にすべきは「流れ」

日本史とは最初にも書いたように、過去にご先祖様がこの日本を作ってきた「流れ」です。
その流れを意識して勉強することで、一つ一つの単語が意味のない文字列から、時代の転換点になった重要なキーワードに見えてくるはずです。
例えば、学校の試験や入試問題ではよく「次に挙げる出来事を起こった順番に並びかえなさい。」などという問題が出題され、かなり苦戦します。
皆さんも、試しに次の出来事を並べかえてみてください。

・室町幕府滅亡 ・金閣寺建設 ・応仁の乱 ・日明貿易開始

多くの受験生は習った単語をひたすら暗記しなければならない文字列と捉えて、それと年号を暗記し、この問題に臨みます。
例えばこの問題だったら、
室町幕府滅亡=1573年、金閣寺建設=1397年、応仁の乱=1467年、日明貿易開始=1404年なので、
答えは金閣寺建設→日明貿易開始→応仁の乱→室町幕府滅亡となります。
しかし、実際の問題では、どの時代からどれぐらいマニアックな問題が出てくるか検討もつきません。
そのような状態で全部の出来事の年号を覚えていられるでしょうか。きっと覚えていられないでしょう。

流れを学んでみる

では今度は流れを頭に入れてこの問題に臨んでみましょう。
この問題に挙げた出来事というのは全て室町時代に起きた出来事です。
 
皆さんは室町時代という時代についてご存じですか?
室町時代は1338年に後醍醐天皇との戦いに勝利した足利尊氏が征夷大将軍になり、室町幕府を開いたことで始まりました。
それ以降、足利尊氏、足利義満、足利義持、足利義政など15代にわたって足利家が政治の中心を担ってきたため、室町時代は足利家の時代だとも言えます。
 
ここで問題の4つの出来事と足利家の繋がりを考えてみましょう。
金閣寺は3代目将軍の足利義満が建てたもので、ここから北山文化という新しい文化が始まります。
また、日明貿易は長年頑張ってきた義満を「国王」として認めた明が貿易を許可したために始まったものであり、義満が将軍である後期に始まったものです。
その後、8代目将軍である足利義政が子どもに恵まれず、跡取りができないために、後継者をめぐって起こって応仁の乱が発生します。
そして、最終的に織田信長によって、最後の将軍である足利義政が追放されて室町幕府が滅亡してしまいました。
 
どうでしょうか。
長くはなってしまいましたが、ここまでの流れを理解すれば先ほどの問題も簡単に解けるのではないでしょうか。

テーマ別に分けて勉強する

次は実践編の話です。
実際に日本史を流れに沿って勉強するにはどうすれば良いでしょうか。
一つは日本史で学ぶことを全て同じ話だと考えるのではなく、「テーマごと」に違う話だと思って勉強することです。
 
例えば、歴史は大きく分けて、4つのテーマに分けることができます。
具体的には、政治・戦争・文化・経済などです。
先ほどの問題で言えば、室町幕府滅亡が政治、金閣寺建設が文化、応仁の乱が戦争、日明貿易が経済にあたります。
それぞれ、ここでは〇〇のテーマの話をしている!という風に考えて授業を聞くだけでも、時代の流れが整理され、その出来事が起きた理由なども自ずと見えてくると思います。
 
また上記のようにして学び整理した事項を、自分だけの年表にまとめても良いでしょう。
詳しいことは書かず、出来事の名前だけで整理することで、学んだことの復習と整理になります。
それぞれに合ったやり方で整理してみましょう。

日本史の「単語」の意味

日本史の「単語」の意味

墾田永年私財法ってどういう意味の単語か分かりますか?
 
奈良時代では、政府が田んぼ開発を推進するために、三世一身法という法律を出し、自分で開発した田んぼは3代(子・孫・ひ孫)にわたって田んぼを所有していいよ、としていました。
しかし、3代と言わずずっと持ってていいよ、と定めたのが、この墾田永年私財法です。
この単語を見て初めに感じる印象は、漢字ばっかりの覚えにくい単語だとか、読み方の分からない法律の名前だと思います。
こういった単語の多い日本史用語の攻略法を見ていきましょう。

漢字は意味がある

漢字には意味があります。
墾田永年私財法の例で言うと、懇という漢字は「耕す」という意味があり、墾田で「田んぼを耕す」という意味になります。
永年というのは、「ずっと・永遠に」という意味であり、私財というのは「自分のもの」という意味です。
これらをくっつけると、「田んぼを耕したら、ずっと自分のものにしていいよ」という意味になるのが分かるでしょう。
 
このように日本史の用語集に並んでいるような、漢字だらけの訳が分からない単語も、それぞれ誰か専門家の人たちが分かりやすいようにとつけた名前です。
その努力にあやかって、覚えやすく・忘れにくくしていきましょう。

実践方法

漢字から意味を読み取る方法は、初めてその単語に出会ったときと、その単語に関連する流れを学習するときです。
 
1つ目の初めてその単語に出会ったときについて書きます。
新しい用語に出会ったときというのは、どうしても覚えにくさと、ただの文字列にしか見えない抵抗感に直面します。
これらは単語を暗記する際に、マイナスにしか働かず、また学習してすぐに忘れやすくなってしまう原因になりやすいです。
そのとき、最初に漢字の意味を確認したうえで、その単語の意味を調べます。
そうすると、なぜその単語がそのような名前になったのかということが理解でき、それを考えた時点で単語の名前や意味を大雑把にでも覚えられているでしょう。
 
次に2つ目のその単語に関連する流れを学習するときについて書きます。
前の章で書いた複数の単語を暗記する際に、流れを意識して覚えるときや、入試に記述問題が出るからそのために対策をしたいというときに使うことになると思います。
流れを意識して覚える際には、その単語ができた背景と、その単語自体が表す意味というのが非常に重要になってきます。
その際に今回紹介した漢字からその単語の意味を理解するというのは非常に有効です。
 
例えば、並び替え問題に入試で遭遇したとします。
入試では非常に緊張しているため、今まで暗記できていた単語の意味が分からなくなることもあるでしょう。
また、その単語と年号が結びつかず、解く際に不安になることも多くあるでしょう。
その際に、問題用紙に載っている単語を見て、漢字から意味を考えようとします。
そうすると、過去に暗記する際に考えたことが思い出され、意味を思い出せるかもしれないですし、また単語の意味を再確認することで、並び替え順の確認にもなります。
そういった意味でも、単語に関連する流れを学習するときに、その単語の漢字から意味を確認することは有効です。

何だかんだ「語呂合わせ」は最強

何だかんだ「語呂合わせ」は最強

さて、これまで様々な方法をお勧めしてきましたが、なんだかんだ言っても、皆さんが多く使っている語呂合わせという方法は、1番手っ取り早く単語を覚えられる方法だと思います。
語呂合わせの方法は様々ですが、例えば覚えにくい日本史の単語を順番に並べ、それをよく知っている歌などに載せる、などが世の中でよく使われている有効な方法だと思います。
ここでは、具体的に語呂合わせをどのように活用したらよいか、また実際にどのように覚えていたか、その暗記方法などを説明していきます。

語呂合わせを使う場面

まず初めに、どのように頃合わせを私が日本史を勉強する際に活用していたかを話します。
語呂合わせの最大のメリットは、多くの単語を同時に、そしてカタマリとして覚えられることです。
では、日本史の用語をグループ化して、カタマリとして覚えなければいけないときというのは、どういったときでしょうか。
例えば用語を順番に覚えなければいけないときなどが、すぐに思い浮かぶと思います。
皆さんは、日本史の時代の順番を一通り言うことができるでしょうか?
今思い浮かべてみてください。
 
…どうでしょうか。答えは、縄文・弥生・古墳・飛鳥・奈良・平安・鎌倉・室町・安土桃山・江戸・明治・大正・昭和・平成・令和です。
しかし、これを単純な文字列として、1文字1文字覚えていくのは非常に難しいです。
ここで使えるのが、語呂合わせという方法です。語呂合わせは、意味のない文字列を、1つのグループとして覚えることに非常に優れています。
 
例えば、私がこの時代の順番を覚える際に使っている語呂合わせの歌は、ヨドバシカメラのCMソングです。
ただ、これは一例で皆さん人それぞれ覚えやすい歌があると思うので、それに合わせて覚えてみてください。
このように、今回は全時代15個の単語を順番に並べて覚えてみましたが、すぐに覚えられたと思います。
 
これまで紹介した「流れを意識して覚える」という方法や「単語の漢字の意味から覚える」という方法は、入試などに使うには非常に有効であり、是非使ってほしいです。
しかし一方で、まだ単語を覚えていない状態や、短時間で多くの単語を覚えなければいけないときには、語呂合わせが最も簡単で速く覚えられることも多いです。
紹介してきた方法全てを使うことで、さらに手っ取り早く覚えることができます。
 
その時々の状況に合わせて、3つの方法をうまく組み合わせて有効活用することで、短答式の問題や、並び替え問題、記述式の問題など、全ての日本史の問題の方に対応することができます。
また、勉強に対して楽しいと思いながら取り組むことができるようになるでしょう。
皆さんも活用してみて下さい。

語呂合わせの例

ここで、私がお勧めの語呂合わせをいくつか紹介したいと思います。
もし参考になるものがあれば、取り入れてみて日本史の単語を覚えるきっかけにしてみてください。

全時代の覚え方(ヨドバシカメラのCMソングに合わせて)

縄文弥生古墳飛鳥奈良平安鎌倉室町へ、安土桃山江戸明治大正昭和で平成よ

吉田茂までの総理大臣の覚え方(歌はないですが、リズムに乗せて)

いぐろ山、松井松井、大病。
火災喝采、桂山。大手は高焼き、皮たわわ。
一切、お披露目、箱開かず。
あの世はここと、恋す、ひしひしと。良かった、芦田よしよしよし。

徳川家の覚え方(同じく歌はないですが、リズムに乗せて)

家が秘密ならば、継ぐのが良し。10時になりて、慶応が定めた餅ケーキ食おう。
 
語呂合わせは自分で作るだけでなく、インターネットやYouTubeなどにもいろいろな覚え方が紹介されています。
自分に合ったものを見つけて、楽しく覚えていきましょう!

大学受験「日本史」の演習方法

大学受験「日本史」の演習方法

ここまでの3つの方法を使って授業や教科書に載っている用語を覚えたら、次にやるべきは問題の演習です。
最終的に、生徒である皆さんが目標とすべき事は、入試や模試などで問題をより多く解けるようになることです。
そのため、市販で売られている問題集や学校で配られるプリントの問題など、出される問題をうまく活用して解けるようになっていくことが重要です。
ただし、配られる問題というのは非常に多く、自分なりにうまく活用していかなければただただ問題の海に溺れるだけになってしまいます。
皆さんには、この文章を読んでもらい、問題の解き方をある程度学んでもらうことで効率よく成績を上げてもらいたいと思います。

そもそも演習問題というのは、何のために出されているのでしょうか?
皆さん考えたことありますか。
演習問題というのは、皆さんが覚えるべき用語や知識などを、きちんと覚えられているか確認するために出されています。
これは短答式や、並び替え問題、記述式など、形式に関わらず全ての問題に共通して言えることです。
そのため、あなたが模試や入試などで間違えた問題というのは、すなわちあなたが現状覚えるべき知識で、覚えられていない部分ということになります。
よく模試を解いた後で、その疲れが原因で〇×や点数だけ出されたまま放っておいてしまうことがあります。

しかし、これは非常に効率の悪いことです。
なぜなら、勉強は自分が覚えられていないことを覚えるためにやることなのに、せっかく自分ができないところがあぶり出されたものを、放置してしまっているからです。
こうしてたまったものが、後々重要な試験の前に見返さなければいけなくなり、結果として問題の海に溺れることになってしまいます。

これらを踏まえて、私からは3つのアドバイスをしたいと思います。

①後回しにしない!

1つ目は、問題を解いたその日に復習をすることです。
人間というのは、やるべきことを後回しにするほどやりたくないという気持ちが強まり、自然とやらなくなってしまうのです。
 
また、時間が経てば経つほど、演習の時に感じていた分かりにくかった部分や悩んだ部分について忘れてしまうため、復習の効率が落ちてしまいます。
そうなる前に復習をすることで、重要な試験の直前に追い込まれることを防ぐことができます。
また、あらかじめ復習をしておくことで直前に2週目3週目の復習ができます。
そうすることで、ただただ短期的な復習ではなく、長期的に暗記のできる実用的な知識定着ができるでしょう。
繰り返し学習をするためにも、コツコツと毎日少しでもいいので、復習をしておくことが重要です。

②チェックをつけておく

2つ目は、演習の時に間違えた問題に必ずチェックをしておくことです。
これは付箋を貼っておくのでも良いですし、赤ペンで〇×をつけておくだけでも良いです。
復習をするといっても他にもやることがあるので、時間が無限にあるわけではありません。
そのため、限られた時間で効率よく復習をする必要があります。
 
その際に重要なのが、自分がどこを復習すべきなのかということが、一目でわかるようにすることです。
具体的には、問題で間違えたところというのが、まず最初にあなたが復習すべき場所です。
なぜなら、そこはあなたが覚えるべき場所で、覚えられていない部分だからです。
また演習時に余裕があれば、自分が演習の時にどこが分からなかったのか、またどこで悩んだのかということを軽くメモしておくと良いでしょう。
そうしておくことで、正解していたが実際にはあまりよく分からなかったところや、次に演習したらできないかもしれないところなどが浮かび上がってきます。
そうすることで抜けの少ない完璧な復習をすることができます。

③教科書のページをメモ

3つ目は復習をするときに、自分がいつも見ている教科書のどこにその該当事項が書いてあるかをページ数だけでも良いのでメモしておくことです。
演習問題や模試などで出る問題というのは、幅広く出題されると言っても論点は限られています。
そのため、復習をするときに、その教科書の該当範囲を記載された部分だけではなく、周りを見ておく必要があります。
その際に、2週目3週目と復習したときに、すぐにその教科書のページを開けるようにしておく事は非常に有効です。
 
例えば私の場合は、日本史の教科書は学校で山川の日本史詳説という教科書を使っていたため、例えば模試の復習をしたときに問題の右角に山川日本史55ページなどと書いておきました。
そうすることで、重要な試験の直前に見返すときに、「あ、ここは前回間違えたところで、この周りが出る可能性があるな」ということで軽く1ページパラパラと読むことができました。
実際に、そこから出題されることも少なくないですし、例えば並び替え問題のような時に役に立つことが多かったです。
今のやり方は人それぞれですが、付箋などを使うと、よりすっきりと整理ができて解りやすくなるでしょう。

以上3点が、演習問題を解くときにして意識して欲しいことでした。
繰り返しにはなりますが、あくまでも演習問題を解く意味というのは、最終的な目標である模試や入試で良い点を取るということのために行っています。
そのため、演習問題をその場で演習するだけで終わらせてしまうのではなく、繰り返し練習することが肝になります。
今回は、「その繰り返し行う」ということをできるだけ効率的に行う方法を紹介しました。
皆さんもそのことを頭に置いて、自分なりに今回の記事を参考に、より良い演習方法を見つけ出してもらえると点数をより早く伸ばすことができるようになると思います。
がんばってみてください。

日本史のおすすめ参考書

日本史のおすすめ参考書

ここからは、お勧めの参考書を紹介していきます。

いざ今回の暗記方法を実践しようとしたり演習問題を解いてみようとしたりすると、本屋にはたくさんの問題集が並んでいることに気がつきます。
実際にその中から自分に合ったものを探そうとすると、1時間や2時間…下手したらそれ以上の時間をかけることになってしまい、実際に勉強もしていないのに早くもやる気がそがれてしまいます。
そのためこの章では皆さんに、参考書の候補をお見せします。
初めにその本を手に取ってみて、それでも合わなかったら別の参考書を探すという風にしてみましょう。

参考書と言うのは、大きく分けて2つに分けられます。
1つ目は、最初の3つの上でお話しした、日本史の暗記・記憶・理解の部分を補う参考書です。
そしてもう一つが、暗記した日本史の事項を、問題を解くことに特化して練習させてくれる問題集です。
この2つに分けて、参考書をお勧めしていきたいと思います。

参考書編

『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】』(金谷 俊一郎)

『日本史講義 2 時代の特徴と展開』(安藤 達朗)

最初の章で、日本史を学ぶ上で重要なのは「流れ」を意識することだと書きました。
この2冊は、数ある参考書の中でも、特に日本史の流れや、なぜその出来事が起きたのかということを意識して書かれた本です。
学校で配られるような教科書を読んでも、なかなかなぜその事件が起きたのかや、どういった流れで歴史が進んでいるのか、ということを学ぶ事は難しいと思います。
そういった用語と用語の間の関係性をうまく説明してくれるのが、この2冊です。
特に1冊目の『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】』は、あまり難しいことを書かず、どのような生徒でも理解できるように書かれています。
これを読んだ上で対応できない問題や、さらにレベルの高いことがやりたい、というようなことがあったら2冊目の『日本史講義 2 時代の特徴と展開』を読むと良いでしょう。

『日本史用語集 改訂版 A・B共用』(全国歴史教育研究協議会)

流れに沿って日本史を理解するといっても、その基礎となる用語が頭に入っていなければ、流れを理解することもできません。
一方で、教科書を読んでいると、多くの用語を使ってその時代の特徴などを解説しようとしていますが、分からない単語が多々出てくることがあると思います。
その際、一回一回インターネットを使って調べたりするのは時間がかかります。
またサイトによっては、間違ったことを書いていたり、分かりにくい表現をしていることが多いです。
そういった際に辞書のように使えるのが、この『日本史用語集 改訂版 A・B共用』です。
非常に多くの用語について解説しており、授業や模試等で出てくる単語は、全てこの本に載っていると言っても過言ではありません。
この本と学校で使っている標準の教科書をうまく活用し、第2章・第3章で話した語呂合わせなどをうまく使いながら暗記していくことで、流れを理解するという最初の章で話した段階にたどり着けるでしょう。

『詳説日本史B 改訂版』(笹山晴生 佐藤信 五味文彦)

この教科書は、多くの学校で日本史の授業の標準の教科書として使われていると思います。
今まで多くの参考書を上げてきましたが、なんだかんだカラーで着が多く基礎用語を丁寧に解説してくれている、この教科書は参考になると思います。
また時代ごとにきちんと整理されており、随所随所でテーマごとにも整理してるので、他の教科書と組み合わせて使うことで、より楽しい読み物としても読むことができるでしょう。
上記で説明した用語集と標準の参考書はできるだけ出版社を揃えた方が良いと思うので、学校の教科書によって組み合わせる用語集や参考書を変えていくとより効果的な勉強ができるでしょう。
 
ここで、山川の詳説日本史に限定したお勧めの使い方を説明します。
山川の日本史の教科書というのは、ページが非常にツルツルで、書き込みがしづらいです。
そのため、紙の付箋を多く用意し、それを該当ページに貼り付けながらメモすることをお勧めします。
また多くのテーマや時代などが混ざって解説されていることが多いため、プラスチックのカラーの付箋を用意し色分けしながら読んでいくと、
最初の章で説明した、「テーマごとに分けて読む」などが簡単にできるようになると思います。

問題集編

問題集編

『日本史B一問一答【完全版】2nd edition』(金谷 俊一郎)

ここからは問題集について解説をしていきます。
一問一答というのは、1文2文程度である用語についての説明文が載っているため、その説明文が表す単語を答えるというものです。
簡単な例ですが、「室町幕府最後の将軍は誰か」という問題があったときに、答えに「足利義昭」と載ってるようなものです。
1文に対して短い答えが1つしかないため、一問一答という名前がついているのですが、これは非常に自分がきちんと覚えるべき単語を覚えられているかを確認するのに優れています。
 
このような短答を繰り返していくことで、自分が分かっていない単語が分かるだけではなく、間違えた際にもその説明文を覚えれば良いので非常に頭に残りやすいです。
日本史の単語の意味を暗記したり、流れを理解することが終わった後に1番最初に取り掛かりたい問題集です。

『日本史問題集―日本史B』(日本史教育研究会)

一問一答での暗記を終えたら、次に取り掛かるのがこの問題集です。
非常に易しい問題が多く、一方で一問一答のような単純な問題でもないため、より実践に近い形式で練習をすることができます。
しかし一方で、問題が難しすぎないため、解けなさすぎて日本史を嫌いになってしまうということも避けられます。
日本史は最終的に覚えるだけとは言っても、問題形式は短答式や並び替え問題、正誤問題など、非常に多くのパターンの問題が存在します。
そういった問題を解くということになれるという意味でも、この問題集に最初に取り掛かるのが良いでしょう。

『大学入試 全レベル問題集 日本史B』(太田尾智之)

上記の『日本史問題集―日本史B』を終えたら、その演習を経て感じた手ごたえをもとに、この問題集の適したレベルに取り掛かりましょう。
この問題集には全部で4つのレベルが設定されており、それぞれに問題集が存在します。
共通テスト対策や難関大対策など本当に幅広くレベルが設定されており、必ず自分に合った問題集を見つけ出すことができるため、幅広い練習をすることができます。
問題慣れという意味では非常に優れている問題集なので、実際模試に取り掛かる直前や入試問題の過去問に取り掛かる前に、必ず解いておきましょう。

まとめ

大学受験日本史の勉強方法まとめ

皆さん、この記事を読んで日本史を勉強する楽しさについて理解できたでしょうか。
日本史は入試問題にも使う真面目な勉強であり、またこれまでご先祖様がこの日本を作ってきたお話でもあります。
勉強していけばいくほど、新しいことを学ぶのが楽しくなってくると思います。

なお、私も含め現役の家庭教師ファーストには現役大学生の家庭教師も多数在籍しているので、家庭教師を付けて相談してみるのも一つの手かもしれません。

ぜひ頑張ってください。応援しています!

この記事を書いたのは

現役一橋大ライターU

家庭教師ファースト登録家庭教師。一橋大学 商学部在学。塾講師の経験もあります。

著作・制作

家庭教師ファースト/株式会社エムズグラント

『質の高いサービスを、良心的な価格で』をモットーに、全国で20年以上家庭教師を紹介しています。実際に担当する教師による体験指導受付中。教育に関する相談もお気軽に。

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